リユニの螺旋、月イチでガチャを回すけど、螺旋限定はあとSSジュウベイだけなんだよナァ、そして今日はと云えば、ミンサガシフと旧ソフィア姐さんと限定が2枚と微妙なニアヒットで逆に腹立たしい(笑
まぁ、また来月挑戦するかね〜。
それで先日購入した本について、久々の感想文でも残そうと思った。
と、云いつつも読了したのは1冊のみで、2冊は途上であるが、まぁ、いいかな、と。
ブルボン朝 フランス王朝史3 佐藤賢一
カペー朝、ヴァロワ朝と続いてきた3部作の最終。
氏の、西洋史についての識見、文章を綴る技量について今更、言及する必要はなく、信頼と安心のクオリティであったと思う。
まぁ、私自身が西洋史に関しての門外漢である以上、玄人の専門家からすればアラもあるのかも知れないけど、その辺りについては私には判断する事ができない。
それでブルボン朝、太陽王のイメージが俄然強くなるのであり、宮廷貴族に絢爛豪華の晩餐会と、その裏で横行する陰謀劇、無国籍中世の悪い方の城内のテンプレを抱いている人も多くいると思う。
実際、表面の展開をなぞれば、まさにソレ、と云うべき有様で、多くの作家がこの濃ゆい世界を舞台として選んだ気持ちも判らぬでもない、と云うべきか。
ただ改めて、この当時の貴族の考え方、保守云々ではなく、自身の財産を自由に使っているという認識、それが世界が了解していた現実だったンだな〜、というのが文章から体感できたように感じた。
この時期の政治情勢を批判するのに、どうしてこんな身勝手、という指摘の的外れ感があるが、私は逆に啓蒙思想が広まっていく原因と過程を考えるながら読み進めるのも楽しかった。
勿論、本職が小説家である氏の文章の読み易さも含めて、既知の人にも未知の人でも愉しめる内容であると薦められる一冊であるのは間違いない。
木戸幸一 川田稔
こっちは読了前、現在、読んでいる最中であるが、充分面白いヨ。
これについては購入時の私の発言を含めて、冒頭に著者の言葉があり、戦前近代史の重要人物である筈なのに、木戸個人を取り上げた研究をされた書籍が殆どない、という指摘のとおりである。
それで内容であるが、私はこの人物を鵺的と評価したが、その原因、思考の移り変わりを残された記録や行動から冷静に読み解いていく姿勢は……この筆者の常であるにせよ……非常に説得力がある。
あまり立派と云うに及ばないような作家だと、226事件で得をしたのが杉山と木戸だからふたりは統制派で、ソ連のスパイの容疑があって……のようなモノまである。
これなんて、具体的な研究がされていない空白地帯を利用した言い掛かり商売ナンだろーけど、こういった形で研究が進む事で真偽不明の駄論が排除されていくのはよい傾向であると思うし、正当な研究が敷衍されていくのは私のような素人歴史好きにはとても助かる話しである。
最終的な読了感想を挙げるかは判らぬけど、案の定と云うべきか、複雑な人物であると同時に、好感は持てず、どちらかと云えば反感を抱く程ではあるが、近衛と共に、国の発展と伸張を望んで立った人物であることだけは否定するべきではなく、複雑で理解し難い箇所を指摘して悪意のある陰謀者とするのは論外と云うべきであると感じているトコロである。
日本陸軍の軍事演習と地域社会 中野良
こちらも読了していないが、中間の感想をひとつ。
結論から云えば、独創的な内容ではなく、フィールドワークを駆使した情報収集と、その整理によって得られた事実を単純に分析、評価した内容であると感じた。
勿論、社会学では、こういった研究の積み重ねがあってこそであり、特に軍事と地方というテーマは、筆者自らが指摘するように、戦後の積み重ねられた研究は存在するものの、偏った視座、(軍隊は悪いという)証明のための逆算的研究であったため、軍事と地域の関わりに関する社会学的研究の史料としては不十分であった。
そういう意味では今まで打ち棄てられてきた道をイチから開拓し直しているとも評価できるのかも知れないが、事実の羅列と、まぁ、そうなるよな、という結論にしかならない展開の内容なので正直言えば、あまり面白くは無い。
まぁ、時代の基礎概念の発掘と形成が社会学の目的のひとつである事からすれば、全く正当な態度なンだろーとも云えるのかな。
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