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2020年04月06日14:34

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1枚の写真 (再掲)

フォト

1枚の写真がある。
以前日記で取り上げた。
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1954541984&owner_id=5455321
日付を見ると、2016年8月、約4年前。
そう、小池百合子氏が都知事に当選した直後の日記である。

都民多数の支持を背景に、翌年「都民ファーストの会」なるほとんど実体や活動のない政党が都議会で多数派となったものの、勇ましく争点にした築地市場の豊洲移転問題は従来の案を丸呑みし、「○○ゼロ」の選挙公約のほとんどすべてが未達成である。

今年、世界的な新型コロナ感染拡大により、晴れ舞台の東京五輪は延期となり、いよいよ緊急事態宣言を迎えようとしている。小池都知事は、「ロックダウン、都市封鎖」という言葉も使ったが、そういう事態にはならないようだ。対抗馬がいない7月の再選がほぼ確実視され、メディアの注目を浴びて、気持ちが高揚している故の発言との批判もある。
「満員電車ゼロ」 4年間で少しでも実現したのだろうか。

さて本題。
以前の日記では、わからなかった右から2人目の人が判明した。
中村時広さん。その名前でわからなければ、加計問題の際に、首相官邸で面会した文書の存在を明らかにした愛媛県知事と言えば、思い出す人が多いだろう。今は病気でやせたが、目元に面影がある。

こうして見ると、この1枚の写真は、一層感慨深い。
撮影されたのは、1993年、今から27年前、細川護煕さんが立ち上げた日本新党が大躍進した衆院選後の初登院のものである。
顔がわかる7人は、現時点で、前首相1人、現職知事2人、元官房長官1人、元大臣2人、元市長1人。知事を除く5人は、今も国会議員のはずだ。

左から寸評。
当時流行った肩パット入りスーツの中田宏氏は、一番期待され、横浜市長も務めたが、公私のトラブルなどで評判を落とし、すっかり人相が悪くなった。
小池氏は、カイロ大首席卒業詐称疑惑も、何回ものピンチを生き抜いている。
子泣き爺の遠藤利明氏は、森喜朗氏の配下となり、五輪相を経て五輪財団の中心にいる。
その隣、枝野幸男氏は、東日本大震災・原発炉心融解事故時の官房長官を経て、野党第一党の党首。
当時、若手の中心にいた荒井聡氏は、落選も味わい、復活当選した。

中村時広氏は、地方行政に転じ、自民党の抵抗を抑えつつ、当選を重ねている。
前任知事の加戸守行氏は、加計問題で、適法・問題なしとする論陣を張った神社右翼会議の大物だったが、今年3月21日、85歳で死亡した。旧文部省出身・著作権法草稿作成者にして、晩節を汚さなかったと言えるのか。
一番右は、ドジョウの野田佳彦氏。能力・人柄ともよいとされるが、現政権誕生をアシストした政局観の鈍さで歴史に名を残すだろう。

この選挙で、日本新党から初当選した人には、他に、茂木敏充(現外相)・鴨下一郎・前原誠司・河村たかし・山田宏・石井紘基(故人)・海江田万里・高見裕一ら、右から左まで「騒々たる」顔ぶれがいる。

結び。どうして、中村さんだとわかったか。日記のときにこの人ではなかろうかと推測した矢上雅義さんに写真を示して確かめたら、自分ではない、中村さんだと教えてくれたのだ。
矢上さんは、再選後に落選。出身地の村長に転じた後、助役選任をめぐる贈賄事件により逮捕・有罪確定。2017年に立憲民主党から出馬し、17年ぶりに国政に復帰した苦労人である。
27年前と言えば、すでに四半世紀が経過したことになる。この1枚の写真は、その後の日本政治史の荒波への船出を切り取った貴重な一瞬と言える。
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