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2019年10月27日06:33

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学級代表委員になる

 あびが、学級代表委員になった。
 日本だと、誰か立候補する人はいますか?と先生に言われても、いつも必ず誰もいなくて、では推薦してください、ということになって、推薦されたなかから投票があるのが常だったと思う。少なくとも、小中学校はそうだったと記憶している。
 フランスのわが子たちのクラスでは、小さいときから必ず立候補者がいる。しかもかなりの人数が立候補する。今回も、どちらのクラスも、20数人のクラスで10人ほどが立候補したそうだ。
 藤吾さんもあびも、今回初めて立候補した。

 どうも藤吾さんは、なんでも競争することがあれば参加するといったいつもの態度で参加したのに違いない。あびのほうは、やるからには本気だった。
 学代に立候補した、と放課後帰るなり私に言うと、候補者演説を考え始めた。先生にアドバイスされた文脈に従って、「なぜ自分を選ぶといいのか、ほかの人との違いは何か、当選したあかつきには何を行うか」などを考えて、下書きをし、練習もした。
 あびの公約はいくつかあったが、その一つには「男女のトイレの入り口にドアをつけてもらう」というのがあった。管理(監視?)上の問題か、トイレの入り口にドアがなく、入り口正面の小便器でおしっこをする男子児童が廊下から見えるのが、児童の間で不評らしい。
 藤吾さんが、「でも、あれはドアをつけたらいけないんだよ!閉じこもるやつがいるからさ。」とあびに言う。あびは、「西部劇のカフェみたいに、バタンと押して開ける閉められないやつならいいでしょ。」とやり返した。

 あびは、「Avec Abigaël, vous aurez plus de bonnes nouvelles(アビガエルとなら、よりたくさんのよい知らせがあなたたちに訪れる)」という韻を踏んだスローガンを考え出し、自作のポスターも作った。

 そのスローガンがよかったのか、演説がよかったのか、トイレのドアの案がよかったのか、投票であびがあびのクラスの代表に選ばれた。
 公約を守るために、どういう活動をするのか疑問だけど。

 藤吾さんは、あびが演説文を書くために先生からのアドバイスを教えてやろうとすると、「いいよ、僕はその場で考えるから。」・・・
 何をしゃべったか知らないが、藤吾さんは選ばれなかった。とはいえ、あれで選ばれてはよくないのでそれでよし。
 藤吾さんは、選ばれなかった子たちで、選ばれた子(藤吾さんのクラスは男の子が選ばれたよう)を囲んで「おめでとう!」とおおはしゃぎしたという話を楽しそうにしていた。
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