そして、いよいよ心の3歳の誕生日当日がやって来た🥗
朝早く、広井祖母が起きるとリビングに置き手紙があった。
それは広井パパと広井ママからだった。
手紙の内容は
“母さんへ
俺と百合美(ゆりみ)は出て行く。これ以上迷惑はかけられないから。
あんな田上郎(たがみろう)兄さんを信じて連帯保証人になって本当に不覚で自分が情けないと今も責めています。
優十(ゆうと)と心のことをよろしく頼む
こんな親で子供たちにも合わせる顔が無い
広井真也、百合美より
追伸、心3歳のお誕生おめでとう”
手紙には涙の後がしっかり残っていた。
そして、そこには通帳と印鑑があった。
通帳を見るとわずかな貯金だった。
広井祖母『田上郎、あんたはいい加減で親に迷惑ばかりかけてよそでトラブルばかり起こしてたけど、借りた金必ず返す子やった。
なのにどうしてこうなったんや』
広井祖母は涙を流しながら、独り言を口にした。
真夏だというのにひんやりした感じがした
置き手紙と一緒に心への誕生日プレゼントも置いてあった。
状況を覚(さと)られないために広井祖母は涙を急いでふいて朝御飯を作り、優十と心を起こした🥛🥐
優十『おはよう
おばちゃん』
心『おはよう
今日はお誕生』
優十『パパとママは(?_?)』
広井祖母『パパとママは今、出掛けてるねん( ´∀`)優十早く朝食たべて、幼稚園行こう』
上手くごまかした
優十『うん』
優十・心『いただきます
』
広井祖母はさっそく、優十を幼稚園まで送って心を近所の友達に預けて広井夫妻を探す手がかりを見つけるために周辺に聞き込みをした。
広井パパの会社の人は1ヶ月前に退職届を書いておとといで辞めたという。
広井ママのパート先でも同じような答えだった。
親戚じゅうに連絡しても全く、手がかりがつかめず。
むしろ親戚たちは広井パパと広井ママが借金の連帯保証人が原因で夜逃げしたことに驚いていた。
そして、夕方になり心の誕生日会をすることになった。
優十『ねぇ、パパとママどうしていないん
』
広井祖母『パパとママは病気になってしばらく入院することになったんや
』
優十『そうなんや』
心『お見舞い行こう
』
広井祖母『今はまだ無理だから、もう少ししたら行こう。お見舞い』
優十『めーかいしゃぜつだな
』
広井祖母『それを言うなら面会謝絶やで("⌒∇⌒")』
心『なーに。それ(?_?)』
広井祖母『面会謝絶とは病気が重くて治すのが大変だから、お見舞いに来た人に会わせられないことや(´・∀・`)』
心『そうなんや』
広井祖母『それよりもごちそうが覚めちゃうから早く食べましょう
』
両親がいなくて寂しかったが、誕生日会を賑わった。
優十・広井祖母『ハッピーバースデー
心ハッピーバースデーディア心
』
心はろうそくの火を消した。
広井祖母『おめでとう
これはパパとママから熊のぬいぐるみや』
心『わーい』
優十『これはお兄ちゃんが作った動物のマスコットやで。パパとママに少し手伝ってもらったけど
』
不器用ながらも馬のマスコットがそこにあった
広井祖母『あら、かわいい馬さんやな("⌒∇⌒")』
心『ありがとう、お兄ちゃん( *´艸`)』
そして誕生日会が終わり広井祖母は後片付けをして、優十は部屋で漫画を読んでいた。
そばで心はお絵描きしていた。
優十『心、何書いてんだ
』
心『パパとママ。お見舞いに持っていくの』
優十『そっか』
何とも泣けてきます(´;д;`)
話はまだまだ続きます
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