それから、数日後
親戚たちが集まった。
夜、リビングに集り広井祖母は烏龍茶を出した。
今後、優十(ゆうと)と心をどうするかについての話し合いだった。
広井祖母『みんな、ごめんなさい。真也(しんや)と百合美(ゆりみ)さんが出ていったせいでこんなことになって』
親戚たちは口々に広井祖母に『謝ることはない』と気にしないように言った。
辛い思いをしている広井祖母を決して責めなかった。
広井祖母は年金暮らしで体力もあまり無いので二人をいっぺんに育てるのは難しいので優十と心を誰かが引き取る話になった。
優十と心は奥の部屋で寝ていた
親戚A♂『優十くんことだけど、沖縄の勝矢(かつや)くんのところに子供が出来なくて。
それで優十くんを養子にどうかという話が来てるんだがどうかな』
広井祖母『ええっ
』
親戚B♂『このまま優十くんと心ちゃんを大学までだしてあげられる可能性は今の状況では0に近い』
親戚C♀『勝矢さんたちと優十くん、心ちゃんは何度か会ったことあるし、二人とも勝矢さん夫婦にはなついてるし。
いいかもしれないです。よかったら、来てもらいましょう』
広井祖母は一瞬悩んだが( ̄〜 ̄;)
広井祖母『わかった。勝矢くん一家に一度きてもらいましょ』
みんな満場一致だった。
伊禮(いれい)勝矢。
沖縄の国立大医学部を出た後、医者になった。
妻・理栄子(りえこ)と二人で暮らしてる。
実家は資産家で家を継がずに沖縄でクリニックを経営している。
伊禮勝矢は広井祖母の亡くなった夫(つまり、広井パパの父親で優十、心の祖父)の姉の息子だ。
つまり、広井パパと伊禮はいとこになる。
それから、数日後
夏真っ盛りの8月に伊禮夫妻がやって来ることになった。
広井家にやって来る当日
広井祖母『今日は沖縄の勝矢おじちゃんと理栄子おばちゃんが来るのよ
』
心『わーい
』
優十はなんだか沈んだ様子だった。
広井祖母"まさか( ; ゜Д゜)養子の件を覚られてる
"
まさか
優十『おばちゃん』
広井『なーに』
優十『おじちゃんとおばちゃんもどうせすぐ帰るんでしょ。前来たときは僕が幼稚園から帰ってくる前に帰ったから』
広井祖母『今度は大丈夫や
』
優十『ホント
僕が帰るまではおってや』
広井祖母『大丈夫やで(*^-^)』
優十『やったー
』
優十は満面の笑みだった。
話はまだまだ続きます
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