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2018年06月30日13:44

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ITは労働を加速させるので、むしろ高齢者は使わない方が良い

この記事のリケ老が、ITを手段として下位の作業者にオーダーを出すリケ老なのか、長年の技術的蓄積を持ったIT技術エキスパートとしてのリケ老なのか、スマホ持っただけの若造と同じような意味でのリケ老なのかによって意味は大きく異なってくる。

この記事の若宮氏は高卒で大手銀行に入って関連会社の副部長までやったのだから、時代と学歴と性別を考えたら大変優秀な実績を持つ人で、一般的な高齢者とは能力の桁が違う。

イチローが60歳になっても外野からレーザービーム返球出来たとして、普通の60歳にイチローを見習ってスポ老になろう! と言ったところでレベルが違い過ぎて意味がない。



業務がIT化されたことにより、人間の事務員とか紙の申請書や伝票を介するよりもはるかに高速かつ大量になったので、ぶっちゃけ仕事量は増えた。

単位時間あたりに出来る作業(手は動かしていなくてもシステムがアシストしてこなしている分も含め)は大幅に増えたが、給与は作業量に比例して上るわけではないので、単位作業あたりの単価は、この20年で大きく下がったと思う。

ITによって加速された仕事により、人間の手作業の価値は大幅に下がり、作業の方針を決定出来る人や、システムに何をやらせるのか設計できる人の価値が上っている。

そういうITで加速された作業サイクルは一定以上に体力がないとやれない。一日中IT漬けのSEには神経を病む人が多く、消耗率が激しい。
ぶっちゃけ言ってしまうとIT産業はYシャツを着たブルーカラーであって、ホワイトカラーはほとんど居ない。60、70になってそういうブルーカラー労働をやる体力があるのかどうか。

ITで加速された作業は、肉体負荷は少ないように見えて神経には負担が掛かっているので、実はかなり心身を削られる。老人や妊娠期間の女性には、IT作業はやらせない方が良いのではないかと思える。むしろ老人には、ITに依存しないスローライフ、スローワークのプランを提言して行かないといけない気がする。



この記事の意図が、人手不足だから老人にPC持たせて薄利多売なIT作業をやらせようという意図なのか、スマホもたせてゲーム課金とかネット通販やらせようという意図なのか、本当に高齢者のITリテラシーを向上させようという意図なのかはよく分からない。

本当に高齢者のITリテラシーを上げたいなら、レアな才能ある老人を持ち上げてみせるだけではなく、学ぶためのルート整備や、高齢者がITスキルを身につけたら妥当な労働負荷と給与で再就職できるように企業が採用方針を変更するとかまでやらないといけない。

新卒偏重で、社会人が大学に入り直してキャリア再構築する道がほとんどない日本で、高齢者がITスキルを身に着けていったいどうするのかというのはある。

マスコミや営利業者は、老人にスマホ持たせてゲーム課金とかネット通販の消費を伸ばしたいだけなんじゃないかと私は疑っている。遠方の孫の顔をいつでも見れるとか調子の良い売り文句で、不要なタブレットを売りつける販売店はけっこうある。


■ITは若い人のもの? いいえ、私「リケ老」ですから
(朝日新聞デジタル - 06月30日 10:55)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5179201
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