無言歌は続く

　ハチさんの分封が　今日か明日か　毎日懸念して見ているが　今日も出ず　夕方蜂屋さんが来て　どうやら明日か水曜日が怪しい　と云ふことで　さあてどうなることやら　筍を掘って茹でて草取り　午後もじっくり草取り　毎日毎日草取りしかしていない今日この頃　ひたすら草取り　長年作物を作っていないところまで草取りをしたので　今年はここにトマトを植えようかな　日当たりはよく　しかも前に家があるので風除けにもなる　テレビでは　トマトに肥料を入れていたが　私は肥料はほとんど入れない　トマトの茎は鉛筆の太さだで育てるべし

　今宵の音楽は　ブラームス　ハンガリア舞曲集　ドラティ指揮　ロンドン交響楽団　B面に傷があるが　どうやら聞ける範囲内だ　順番はランダムだ　結構古い録音だ　1960年前後と思われる　全21曲中16曲を演奏　指揮者が変わると演奏がこうも　と云ふような感じ

　今宵二枚目は HIT PARADE CHANTE 　ブックオフで108円　昨年購入　悪くない　12曲でフランス語が10曲　残りが英語の歌だ

　今宵三枚目は　私花集（アンソロジィ） [1978 Original Analog LP]　手にしたのは1980年始めの頃と思われる　聞きなれると　レコードの音もいいものだ

　しかしまあ　夏野菜にはちと早いので　することはただ草取り　もうひと月以上ただただ草取り　これが飽きんから不思議だ　昼前にご近所さんから　茹でた筍を差し上げたら　草もちが帰ってきた　売っているようなものではなく明らかなお手製　米粉で昔の草餅だ　今の草餅はもち米を入れているのでもちもちだが　米粉で作る草餅は独特の食感でうまし　昼にスパゲティを用意していたのだが急遽　そうめんを茹でて汁がわりにした　そうめんも一輪を茹でて半分　草餅は消しゴムくらいの大きさなので三つほど食う　それにソーメンスープ　刻み葱を入れた　

　今日はノーベル文学書を取った作家　川端康成の自殺した日である　三島由紀夫の自決から情緒不安定であったようだ　今時の人は川端康成なんか読まんだろうな　世は歌に連れ　歌は世につれ世は歌につれ　どう云ふ順だったか忘れたが　文学も世につれて変わっていくのだろう　今は不思議に昔の歌がよく歌われる時代だが　昔の文学が再び隆盛を迎える　と云ふような時代の流れはないようだ　今の時代作家はあまたいるけれど　文学を描く人と云ふのは見当たらん　文学と云ふものは捉えにくきものなれば　これだと指さすことかなわず　遠藤周作あたりで文学は終焉を迎えたかな　何かを定義することは難しい　現代作家を読まんと　結構面白い読書ができる　明治大正昭和　これらの文学作品を読もうにも　その量たるは膨大で　口耳の学なんぞ口に出す遑さえなひ　新聞に本を読まぬことに不安がないと云ふ人に共感あるいはその逆を　と云ふ事もあったが　朽木掘る可からず　学ぶに暇あらじと云ふものは　暇ありと雖もまた学ぶ不能とも云ふし　高校大学を経て社会に生きると云ふことは　木鐸としての責任が生ずる　本は木鐸に近づくいちばんの近道である