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2015年09月19日18:30

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地球用の衣服


ゲーリー・ズーカフ「魂をめぐる物語」(サンマーク出版)からです。

ジェラルドのエプロンは粉だらけでした。大きいな笑みを浮かべながら、私が差し出したお金を受け取りました。

私はそのパン屋に、荷物を送るためによく出かけました。その店は宅配便の代理店もしていたのです。ジェラルドの外見は、いつも茶色の髪を長く伸ばし、ジーンズにTシャツ、そしてエプロンという出で立ちでした。

ある日のこと、扉をノックする音が聞こえ、扉を開けると、そこにいたのはジェラルドでした。彼の外見は完璧に変わっていました。髪は短くなり、バリッとした流行のスーツを着込んでいたのです。
どこから見ても、羽振りのよさそうなビジネスマンでした。彼は名刺を差し出しました。

「新しい仕事を始めたものですから、ご挨拶に伺いました・・・・・」
温かさと威厳を振りまきながら、彼は言いました。
「いま、私は投資ブローカーをしているんです。これが私の新しい事務所です・・・・・」と名詞の住所を指で示しながら、彼はつづけました。
「投資のことで、何か知りたいことができたときには、是非声をかけてください」
そのときの彼は、私の目に、有能な投資ブローカー以外の何者でもありませんでした。

ジーンズとエプロンが似合う感じのいいパン屋の若者も、ビジネス・スーツに身を包んだ、羽振りのよさそうな投資ブローカーの若者も、ジェラルドでした。彼は新しい人生をスタートさせて、彼の服は劇的に変化していました。彼が体験することもまた、劇的に変化しようとしていました。

ジェラルドは、異なったことを体験するために、衣服を変えました。そしてそれは、魂たちがいつも行っていることでもあります。彼らは、ある時には女性になり、別のある時には男性になります。

この「ある時」とは、ひとつの生涯です。彼らはまた、黒人になり、別のあるときには、白人になったりもします。黄色い肌をもつこともあれば、褐色の肌をもつこともあります。家族を持ったり、持たなかったり、政治運動を主宰したり、政治にはまったく無関心だったり・・・・・。

あなたの魂が選んだ服
魂たちにとって、衣服を変えることは目新しいことではありません。あなたの魂も、それをとても頻繁に行ってきました。 
そしてその都度、異なったことを体験をしてきたのです。

あなたは、自分自身を黒人男性、あるいは白人女性として見ているとき、自分の衣服を見ているにすぎません。ほとんどの人たちは、自分自身をそのように見ています。彼らは自分たちを、男、女、黒人、アジア人、父親、母親その他、魂が身につけることのできるさまざまな衣服として見ているのです。

それは五感的知覚です。しかし、「自分は、考えたり感じたりする能力をもつ肉体以上のものである」ということを知りはじめたとき、人間は多感覚的になりはじめます。
そのときからあなたは、自分を、褐色の肌をもつ女性とか、白い肌をもつ男性としてではなく、魂として見るようになります。

あなたは人種や性別、身長、髪の色、文化といったものはみな、あなたの魂があなたを創造するときに選んだ衣服です。あなたは、あなたの衣服ではありません。あなたは、あなたの魂です。

あなたが五感だけを通じて見ているあなたの友人も、あなたの真の友人ではありません。それは、あなたの友人が身につけている衣服です。あなたの友人もまた、魂なのです。彼女の黒い肉体、あるいは彼の黄色い肉体は、彼らが身につけている衣服にすぎないのです。

あなたは、誰かが身につけている衣服が好きなために、あるいは嫌いであるために、その人を好きだったり、嫌いだったりしてはいないでしようか? 肌の色が違うから、女性だから、カトリックだから、スポーツ選手だから、貧しいから、裕福だからといった理由で、誰かを嫌ったりはしていないでしょうか?

それらはみな、単なる衣服です。魂たちが地球で過ごすために選んだ衣服です。「白い皮膚をもつドイツ生まれのユダヤ教徒の父親」も衣服です。「褐色の肌をしたカトリック教徒でブラジル人の牧場主」も衣服です。どれもが、地球を過ごすための衣服です。

あなたの友人は、あなたにとって、どんな服を着ていようと友人のはずです。魂たちは、お互いをそうやって見ています。身につけている衣服は、それほど重要ではありません。ジェラルドの衣服もそうでした。彼はただ、新しいことを体験したいと考え、そのために必要な新しい衣服を身につけたにすぎません。
あなたの魂は、それを何度も行ってきました。

あなたは母親であったこともあれば、父親であったこともあります。都会人であったこともあれば、流浪の民であったこともあります。強い人間であったこともあれば、弱虫だったことも、機転の利く人間であったこともあれば、もたもたした人間であったこともあります。乱暴な生き方をしたこともあれば、穏やかに生きたこともあります。やさしかったこともあれば、薄情だったこともあり、白い肌をしていたこともあれば、黒い肌、そして赤い肌だったこともあります。

それらのどれもが、あなたがいま着ているものと同じように、地球で過ごすための衣服でした。どれもが、あなたの魂がそのつど注意深く選んだものです。

魂たちは、つねに再会を喜びます。
彼らはまた、それぞれが身につけている衣服を見て楽しんだりもします。しかし、それは彼らにとって、あまり重要なことではありません。

彼らにとって、重要なことは、いっしょに時間を過ごすことなのです。いっしょに時間を過ごしながら、調和、協調、分かち合い、生命に対する畏敬の念を、共に促進することなのです。

あなたは、多感覚的になると、友人たちを自然にこの観点から見るようになります。あなたに敵対している人たちをも、同じように見られるようになります。
そしてそれは、いくつものワクワクすることの始まりです。   



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