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2015年08月13日20:51

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茜屋時間 暁月その百十九

 お盆の茜屋までの道路は空いていた 流石に時期が時期か 以前正月に東京に車で行った時もガラガラだったが きょうも特に帰宅時は空いていた 年に幾回かはある

 茜屋は 珍しく わたしひとりの茜屋であった 20分後にひとりの男性客が現れるまで いつものようにさいたま新聞を手に取りじっくりと読む 浦和レッズが勝ったので紙面の多くを割いていた しかもカラー さすがはさいたま新聞 ローカルである 新聞をこんなにゆっくりと読むのはここに来て 珈琲を待ちながらの この時が一番 新聞と自分と いい関係だ やがて珈琲が出て来て お供にビターなチョコ やはりビターなチョコと珈琲のふれあいは どんな組み合わせより完璧だ 珈琲の香りが体中にまとわりついている夜の八時過ぎ 煙草吸いが少なひのがいい たまにはいるけれど 

 新聞を読み終えて それをもとのところへ戻して文庫を読む 「鉄仮面」 古い文庫で カヴァーがパラフィン紙の角川文庫 字体も旧字体で 読めない漢字がいくつかある 読み用によっては難しい本だ しかし 講談社で全十巻のこの辺りの物語を持っていゐるので いざとなればそれを読めばなんて事はなひ 後から来た男性客 さいたま新聞を取り読んでゐる 物好きな客だ

 今宵一枚目のCDは モーツアルトとベートーヴェンのピアノ協奏曲 一寸前に聴いたのと順序が逆で このCDは モーツアルトが先だ 今夜はこの曲で 後は読書タイムか モーツアルト ピアノ協奏曲第20番 ケンプのピアノと ケンペの指揮 ドレスデンのオケ 1941年の録音だ

 二枚目はジャズ 「枯葉」 キャノンボール アダレイの有名な一枚 SACDを持っているが 普通のCDで聴いている

 今日はお盆の迎火をして 親戚廻り 朝も早よから8時前には盆棚に蠟燭の火が灯る ご先祖様のご帰宅だ 死んだひとの辞世をひとつ 十返舎一九

   この世をばどりゃ御暇と線香の煙とともにはい左様なら


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