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2015年08月08日22:30

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レトロプロブレムの世界(11-6)

R30 (A.KLIBANSKI and N.PLAKSIN)
フォト
grid chess (13+10)
a)なくなった駒はどこで取られたか?
b)黒Kの初手は?

担当者はいつもL.J.とP.S.の明快で正確な解答に感謝している。彼らのお蔭で、担当者は随分楽をさせてもらっている。
「K側の白Bは原型位置で取られている。白Kの位置からは、0-0があったことが分かる。また最終手はQb1xd1+である。更に手がかりを探す為に、左下に注目しよう。白Ra2は上部から入ってきているが、これはPa2xb3としてからRがa2に入り、その後Pb2xa3とcross captureが起こったことを意味している。だから、手順は
1) Sb3-a1とする。つまり、これ以前に白Ra1は取られている(そして、取られた場所はb1ではない)
2) 前述の通りa2xb3、Ra-a2としてからb2xa3とする
3) 最終的に、Q側の白Bが自由になる
の順に進んだ筈だ。従って、白Ra2はa1にあったものでもないし、h1にあったものでもない(白はキャスリングしている)。ということは、この白Rは、h筋の白Pが成ったものであり、最初h1にいた白Rは、キャスリングした後d1で黒Qに取られたのだ!a-b筋の白Pは2枚駒取りしており、h筋の白Pは成の為に4枚駒取りをしている。特に黒Pe7は不動のまま取られているので、2枚の黒Sはそれぞれf6とg5で取られていることが分かる。又、Q側の黒Bはb3で取られていることが、枡目の色から分かる。しかし、白がPe7xd8=Rと指した瞬間、黒Kにチェックがかかるのではないか?これを避ける為の手段はたた一つ、即ち白Pe7となる前に0-0-0!と指すことだ。その後、キャスリングした黒Rはd8で取られ、K側の黒Rはa3で取られたということになる。これで駒取りは全て判明した。
a) K側の黒R=a3、Q側の黒B=b3、黒S=g5とf6、黒P=e7、Q側の黒R=d8、
K側の白B=f1、K側の白R=d1、Q側の白R=a1
b) 黒Kの初手は0-0-0

私が待ち望んでいた、Rex Multiplex誌上における最初のGrid-Chessだ!作者達は、明快な論理を非常に親しみやすい作品の中に発見することができた。そしてそれは、受賞が全く正当であることを証明している」
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