(7)Ulrich Ring(feenschach 1978, 1st Prize)
H#3 b)Pf5→f4(6+9)
a)1.Qb7 Rxe2 2.Se3 Se6+ 3.Ke4 Bxb7#
b)1.Re5 Bxh1 2.Sf3 Sc6+ 3.Ke4 Rxe5#
黒Kのmating positionを白R/Bのcritical pointに設定しているので、かなり詰上がりが想定しにくい。双方の大駒の動きも対照的で、きっちり作られているという印象を受ける。
(8)Markus Ott, Gerold Schaffner(idee & form 1994, 1st Prize)
H#3 2sols.(5+14)
1.Rb8 Ba8 2.R1b7 Ra1 3.Kc6 Ra6#
1.Ba4 Ra5 2.Qb5 Rh6+ 3.Kc5 Rc6#
黒のBristolをかいくぐるようにして白B/Rが潜り込む。Rh1の使い方は伸びやかだが、相方をこんな窮屈な形にしないと詰まないというのは一寸面白い。
(9)Aleksandr Semenenko, Valery Semenenko(7th WCCT 2004, 3rd Pl)
H#3 b)Pg5→d4(6+14)
a)1.Rxh6 Re3 2.Qe5 xg5 3.Ke6 Sf4#
b)1.xf4 Re2 2.Be3 Rxh5 3.Ke4 Sf2#
これはWCCT(World Chess Composing Tournament)の課題作で、お題は「1解目ではXがYについて、2解目では逆にYがXについて、ある共通の効果を持つ手を指す」というもの。Pf4とPg5、Rh5とRh6という2組のreciprocal captureがそれにあたる。
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