本日はお給料日。
朝からスキップしながら通勤したいほど心舞い躍る。
仕事中に給料振り込みましたのメール連絡。
思わずコサックダンス踊りたくなるほど心舞い躍る。
仕事終了、帰宅途中に給料確認。
私の口座の数字が潤っている。
「アアアァァァ!!!」 。・゚゚・(T◇T)・゚゚・。
号泣したくなるほどの喜びが全身を包み込む。
「む!」
私は数字が語り掛ける異変に気付いた。
「・・・金額、多くないか?」
私は一目散に自宅へ戻り、出勤日数と給料を照らし合わせてみた。
「やはりな・・・」
金額は明らかに5日分、5万5千円多かった。
それは何を意味するか?
金欠で5日分の給料を俺が前借りしているのをボスは忘れているのだ。
「ううむ・・・」
ここでラッキー♪と思わないのが、森嶋將士のいい所であり悪い所。
ここから己との壮絶なる死闘が始まるのだ。
明らかに忘れられてる前借りの件。
5万5千円あったら、あれも買えるこれも買える・・・
ウウウ・・・欲しい、喉から手が出るほど欲しい・・・
黙っていれば5万5千円という大金はぼくの物。
気が付かれたとしてもアッ、そうだった〜で誤魔化せばいいのだ。
そのまま気付かなければ、ぼくだけの5万5千円なの。
ウウウ・・・
ウゥ・・・
ウアアアォオオオオオオオーーーーーッ!!!!!!!
俺はこんな心根腐った男なんか!!
カッチョいい男を目指していたのではないんかい!!!
たかだか5万5千円の為に自分の価値を落としてどうする!?
己の価値はたったの5万5千円で売られちまうのか!!!
俺様の人生、物が欲しいのか!?金が欲しいのか!?
もっと崇高なモノを手に入れたいんだろうがっ!!!
なんの為に居合を始めた!!
ジョーの何に憧れた!!
俺が求める森嶋將士はこんなんじゃねえだろがーーーーっ!!!
グォオオオオオウアアアォオオオオオオオーーーーーッ!!!!!!!
ハア・・・ハア・・・ハア・・・
よし、ボスに電話しよう。
俺は俺を守る!!
トゥルルルル・・・
トゥルルルル・・・
トゥル・ガチャ!
「あ、森嶋だけ・・・」
ツーツーツー・・・
「・・・・・(切りやがった)」
「だ、黙っとこうか・・・?」
その後、何度か己の中に潜む獣と闘いましたが、無事に報告する事が出来ました。
ログインしてコメントを確認・投稿する