租税や社会保障、公共事業などを通じて、
総所得金額の多い世帯から別の総所得金額の低い世帯へと所得を移転させて、
所得格差を抑える事を『富の再分配』と言ったりします。
この『富の再分配』は必要な事だとされていますが、
なぜ必要かというのは、よく判らないという方が多いですね。
例えば出版業界で考えてみると
『億万長者が一人だけいるのと、月給二十万円の人が千人いるのとでは、
どちらが本が売れますか?』と問われた場合、売れるのは後者なんですね。
どれだけお金持ってたとしても、一人で月に千冊も読むわけにはいきませんからね。
千人の人に一冊ずつ買ってもらう方が現実的です。
出版とか創作に関わってる人たちは、基本的に再分配の恩恵を受ける立場ですから、
当然『富の再分配』を支持していく事になりますし、
他の業界にしても『お金持ちの一人勝ち状態』じゃない方が回っていく感じはあるでしょうね。
とは言え、宝くじが当たって【にわか金持ち】になると、その恩恵にあずかろうと、
【見た事もない親戚】や【口もきいた事がない親友】なんてのが、
揉み手をしながら満面の笑みで近づいてくるなんて話は、よく聞きますよね。
「この間、宝くじで百万円当たったんだよ」
「えっ、凄いじゃん!」
「そうしたらさ、『おごってくれ〜、おごってくれ〜』って、友達がやたら寄ってくるんだよ」
「あ〜よくあるね、そういう話」
「なんでこんなに寄ってくるのかな〜と思って当たりくじを見たら
【たかられクジ】って書いてあったよ」
人は誰も『得したい』と思うのは当然ですが、
誰かが得していると不機嫌になったりする方もいますよね。
これは日本人と欧米人では感覚が違ったりします。
会社で仕事をサボってる人がいた場合、日本だと、
「ちょっと見て!鈴木さんがあんなところで仕事サボってるわよ」
「まあ、許せない!社長に言って怒鳴り散らしてもらいましょう!」
こんな感じになるでしょうが、これが海外の場合だと、
「ちょっと見て!ナンシーがあんなところで仕事サボってるわよ」
「まあ、許せない!社長に言って、私たちもサボる許可をもらいましょう!」
こういうところにも、お国柄というのが出るんでしょうね。
微笑亭さん太
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