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2023年07月18日21:54

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この顔にピンと来たら・・・映画版

 猛暑の3連休は、初日の仕事がはかどらず、残り2日は自宅にこもって涼しく過ごしました。君たちはどう生きるか、と問われると、寝っ転がって音楽を聴いたり、活字を目で追ったり、久々映画も。

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 おい小池! この顔にピンと来たら・・・
 このご尊顔は、ご存知でしょうか。
 シルヴィオ・ベルルスコーニ。イタリアの首相に就くこと4度。
 汚職、買春、舌禍、スキャンダルばかり報じられました。
 名門サッカーチーム、ACミランのオーナーでもあり、TVメディアを支配することで、自分の評判を国民に売り込んだ人でもあります。
 日本では、詳しく報じられませんでしたが、先月、死亡しました。86歳、国葬が行われたそうです。
 そんな彼を描いた作品が「LORO(ローロ) 欲望のイタリア」、パオロ・ソレンティーノ監督、2018年の作品、ジャケ買いです。
 イタリアらしいのか、題材のせいか、露骨な性欲シーンやら薬物やら、日本では流行らなかったでしょう。それはそれで、おバカな迫力がありました。日本語ウィキもないので、公式サイトをあげておきます。 http://transformer.co.jp/m/loro/
 しかし、プロレスのチャンピオンのように、何度も王座に返り咲くだけあって、右派政治家として、人間的な魅力もあった人なのでしょう。元々不動産会社のトップ・セールスマンから身を立てた人らしい。
 敵対議員を味方に引き込むことを思い立ち、昔の自分を思い出そうと架空の不動産セールス電話を再現するシーンは秀逸。
 ちょこちょこはさまれる彼の政治哲学がなかなか面白い。
 「キリスト教と共産主義の違いは? 前者は貧しさを説き、後者は貧しさを実現する」
 結局のところ、国民は、自分がなりたい夢を見せてくれそうな政治家に投票し、厳しい現実を語る政治家には熱狂しないのだとわかる。ベルルスコーニに限らず、トランプも、プーチンも、当国の元彼も、世界じゅうそんな政治家ばかりになった。


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 さて、この人は、誰でしょうか。
 ボブ・ディラン!
 ブー、不正解。
 正解は、ケイト・ブランシェット! 今年、「ター」でカリスマ指揮者を演じた女優です。
 この映画「アイム・ノット・ゼア」(私はそこにいない)は、トッド・ヘインズ監督が6人の俳優たちにボブ・ディランの半生を演じさせた2008年日本公開の映画です。
 クリスチャン・ベイル、ケイト・ブランシェット、リチャード・ギア、急死したヒース・レジャーなど、演じた人たちがすごい。
 シャルロット・ゲンズブール、先日亡くなったジェーン・バーキンの娘さんが、ディランの妻役で出演していました。生意気ではなかった。
 この映画が面白いのは、ディランの半生をありきたりに再現したのではなく、ディランの複雑な人格が仮託された別人(歌手、俳優、牧師、黒人少年)の物語を組み合わせて構成していることです。もちろん、ディランの名曲が全編に流れ、有名なジャケットと同じ構図のシーンや実際のエピソードも再現されていてディランマニアには語りどころも多い。
 この映画も観る人は少ないだろうから、映画ジャケの裏写真で雰囲気を味わってください。真ん中左、ケイトは、顔だけでなく、声も歩き方も、ディランそっくり、さすがでした。その下の女性がシャルロット、あのジャケです。その右が田舎に隠遁したギア様。

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