高校世界史でカルタゴやポエニ戦争に将軍ハンニバルを習った記憶が有ります。そこで今回の遺跡巡りの一番の目的地はカルタゴ。カルタゴはフェニキア人(今のレバノン)が作った植民地でした。
地中海の中央部に位置し海運の要衝地として発展。首都チュニスから30分。背後の荒涼たる砂漠に較べ雨が多い為か緑が豊富。小高い山から望む地中海の景観が綺麗で、今は別荘地として発展。
フェニキア人は交易商売が得意だそう。背後の豊富なレバノン杉で交易船を建造し、地中海を往来し遠くスペイン迄進出。日産のカルロスゴーンも祖国はレバノン。フェニキアの血を持つのかも。
しかしシチリア島でギリシャ植民地と争い、ローマ帝国の進出を許し第一次ポエニ戦争が勃発。敗戦したが交易で直ぐに復興。そして象を兵器に使うハンニバルを将軍としてイタリア各地を蹂躙。
巨象を連れての雪のアルプス越えが有名です。でも最後はカルタゴ本国が攻め込まれて敗戦。そして再度の復活を恐れたローマ帝国に第三次ポエニ戦争を仕掛けられカルタゴは徹底的に破壊され、
最後はこの小高い山の上に戦士住民全員が追い込まれての悲劇の最期。日本の戦国時代の攻城戦にも似た話があります。今見る遺構はシーザーがカルタゴの再建を指示してからのローマ時代の物。
森本哲郎はカルタゴをエコノミックアニマルと見て、バブルの日本に警鐘を鳴らしました。カルタゴが負けた違いは属国経営の姿勢。ローマは属国に今も残る大規模な水道施設や闘技場を構築。
日本の戦前の属国である台湾と朝鮮満州の統治方針に、大きな違いが出て今も禍根を残しています。台湾では灌漑施設を作り尊敬されました。軍部に欠けて教訓や歴史に学ぶ謙虚な姿勢だったか。
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