わたしの里はタイ術を佳くスル者、
其レ更にヨウ術ヲ能くスル者マデ数多居りました。
前に話したヤウに、
村には狐も数多居りマシタガ、
此レ乃ち狐ニ非ラズノ者ノ話デス。
タイ術もヨウ術モ、
元は狐より授かりものデスガ、
凡ソ女モ男モ九つ迄に、
タイ術ならヒト通リ型ヲ修メテ居リマス。
其レ更にヨウ術にツイテハ、
今モ口ヲ止メラレテ有りマス故、
言二及ブハ慎ミタク存ジ升。
一ツ申シ上ゲレバ、
近年乃戦さニ在っテハ、
鉄砲隊ヲ喰い留メ追い返しタノハ、
取りもヨウ術の使い手二依ラズ、
唯のタイ術ヲ佳くスル者乃選りスグリに依ルト云フことデ有リ升。
此レ拠リ、タイ術ノ 者共の強きコト、
察シテ頂けルト思ひ升。
そんな我等モ少し手ヲ妬いて居るノガ、
近頃巷ニ現レル、青い火ヲ操る輩のコトデス。
一昨日は遂ニ、
同朋のタイ術の者ノ長ヨリ、
タイ術一個隊殲滅サセラレリト、
ワタシに応援要請ガ有っタ莫迦りデス。
皆衆モ、青イ火ノ輩ニハ、
呉々用心ナサレよ。
決シテ戦斗ヲ挑ンではナリマセン。
我ラモ青ノ火ノ正体突キ止メヤウト、
躍起にナッテ居リ升ガ、
未ダ得体知レヌ処デ有りマス。
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