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2022年01月16日05:05

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井上ひさし

 小説家、劇作家、放送作家です。故人の公式サイトによると、1953年、上智大学文学部ドイツ文学科入学を卒業。2010年4月9日、75歳で死去となっています。

 作家として独り立ちする以前は浅草フランス座というストリップ劇場で裏方として働いていました。ここでビートたけしと思しき人物を見た井上ひさしは「不機嫌そうな青年ビートたけし『浅草キッド』新潮社〈新潮文庫〉、1992年(文庫版解説)と、その印象を述べています。

 ずいぶんいろいろな作品を読ませてもらいました。とにかく伏線の張り方とその回収に優れていました。『十二人の手紙 』や『不忠臣蔵』なども興味深く読みましたが、「雨」『藪原検校』(やぶはらけんぎょう)などの戯曲も感心させられました。ことに「雨」は二つの劇団での舞台上演を見ています。ただ、『吉里吉里人』だけはすごい長編のため、とても読みきれずつん読になってしまいました。

 劇作家としてはてんぷくトリオ(三波伸介・戸塚睦夫・伊藤四朗)のコントの台本がまず有名です。

 ある文芸評論家は「井上ひさしの最高傑作は『ひょっこりひょうたん島』である」と述べていました。NHKで放映されていた人形劇。ただよう島がいろいな土地に流れ着き、そこの地の住人たちとさまざまな事件に出会うという物語でした。
 リアルタイムで見ていたときは知りませんでしたが、博士・ライオン君・サンデー先生・ダンディさん・ドンガバチョ・トラひげといった登場人物たちはすべてあの世の人で、だからおなかもすかないから食事のシーンがなかったのだとか。そのあたりの事情は作品内ではいっさい描かれませんでしたが、いかにも井上ひさしらしいと思ったものです。
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