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2020年12月20日21:45

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小林道夫チェンバロ演奏会

日時 12月20日
会場 東京文化会館 小ホール
出演 チェンバロ:小林道夫
曲目 J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988

<同氏が同じ曲を2007年に弾いたCDの前半を聴いてから書いている>
小林道夫氏によるゴルトベルク変奏曲を久しぶり(2012年の津田ホールの演奏会 日記https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1885818363&owner_id=24473762)に聴きに行く。

弾かれるチェンバロはとても繊細な小さな優しい音色。演奏が始まると居住まいを正し神経を凝らして聴いてしまう。演奏が進むにつれ、早いパッセージになると指がもつれる、装飾音のトリルでも指が回らない、難しい箇所で音の流れが途絶える、前回の演奏会から8年CDの録音から13年という歳月の隔たりを感じる。それでも演奏の問題など関係ない譜面を通じて小林氏がバッハと対話しているかのような心に沁みる演奏を堪能する。1曲目と最後の曲が同じなためもあってか、ゴルトベルク変奏曲というお園にある一つ一つの小間を小林氏の案内でぐるっと回ってきたような感覚になってしまった。日本人が高齢の演奏家(小林氏は今年87歳になる)を敬愛するのは高齢な演奏家が醸すこのような感覚を愛するからかもしれない。

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