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2020年12月08日21:44

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何故冬場だけに? 湿度が同じでも 

<湿度の話をしたいのだけど上手くまとまらない>
チェロやヴァイオリンのように木でできている楽器にとって梅雨時の湿気と冬期の乾燥は大敵だ。
湿度の高い梅雨時は楽器が湿けるせいで調子がとても悪く、いくら頑張って弾いても音が出てこない(下手なこともあるが)。プロの演奏家は梅雨時にはエアコンの除湿機能をフル稼働させるらしい。
一方、冬になって乾燥すると安物楽器を下手っぴーが弾いてもそれなりの張りのある音が出る。

冬の乾燥した寒い日にチェロの練習を始めようとチューナーのAに合わせて一番高い音のA線を弾くと何とも締りのない音が出ることがある。A線が緩んでしまって下のDくらい低い音が出ている。そうなると大変....大概A線の下のD線、運が悪いとその下のG線まで緩んで音が狂っている。幸い一番太いC線が緩むことは滅多にない(C線まで緩むと楽器にとって大切な魂柱が倒れてしまい楽器屋に持ち込む羽目になるので大変)。
緩んだ弦を絞めなおして調弦するのは結構手間がかかるので練習しようという気持ちが一気に萎んでしまう。このような事態に陥った時湿度計を見ると大抵50%を切っている。

湿度50%と言うと、4月、5月でも天気が良くカラッとして乾燥している時湿度計を見ると50%くらいを指していることがある。乾燥しているのに冬とは少し違い、チェロの弦が緩むようなことはまずない。
同じ湿度なのにどうして違うのだろう?、と考えていて、温度の高さにより空気中に含むことができる水蒸気の量に違いがあると、何かで読んだことを思い出す。

ウィクペディアに載っている表を見ると30℃で28 g/kg(DA)に対し10℃で8g/kg(DA)と温度によって空中に含むことができる水蒸気量に3倍以上の開きがあることが分かる。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B9%BF%E5%BA%A6#%E5%AE%B9%E7%A9%8D%E7%B5%B6%E5%AF%BE%E6%B9%BF%E5%BA%A6
同じ50%という数値でもそれにひれすると思われる。弦楽器の木は湿度80%の梅雨時には水膨れ、湿度50%の冬場はカサカサの状態なのだ。

弦楽器の中でチェロの弦はコントラバスの次に強い力で張られている(全弦トータルでヴァイオリンの場合でおよそ20kg強・5kg/本、チェロの場合で50kg強12.5kg/本、5弦コントラバスの場合で150kgの張力がかかっているそうだ)。空気が乾燥して弦を張るペグ穴が緩むと1本に12.5kgの力がかかるチェロの弦が緩んでしまうのは仕方がないことかもしれない。因みにコントラバスはペグでなくギターと同じギアで巻き上げているのでその心配はないのではなかろうか。

楽器は乾燥した方が鳴りが良い、しかしペグが緩むと面倒だ。ペグ周りだけ湿度を上げる工夫はしているがどれほど効果があるか本当は分かっていない。


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