【映画感想】若おかみは小学生！ ('18)

ｄアニメで配信開始されたので、ようやく『劇場版 若おかみは小学生！ ('18)』を観ました。ずいぶんと話題になっているのは知っていましたのでもっと早くに観たかったのですが…なかなか観られないでここまで引っ張ってしまいました。

噂に聞いた通り、実に良く出来た作品でした。大変見やすく、テーマもしっかり消化されていて、観終えた後で爽快感が残ります。あまりにも口当たりが良すぎるかな…とも思いましたが、ターゲットとなるのは家族層でしょうから、決して悪くはないと思いました。

監督の高坂希太郎は長らくスタジオジブリで仕事をしてきた人だからか、映画作りはいかにも宮崎駿風でしたね。台詞によるよりも、動きや背景等々の映像から登場人物の感じている事を汲み取る感じが、実に宮崎駿作品っぽかったかなと感じます。

冒頭で良心と遊びに来ている主人公おっこが、いかにも年相応な子供に描かれていたのが、衝撃的な事故の場面から一転したとたん、ちょっと大人びた姿で、独りで旅する事がなんでもないかのように振る舞っているのを観て、この映画はただごとではないのでは？と思わされ、その期待は最後まで裏切られる事もありませんでした。

脚本が吉田玲子なのは良いとして、作画監督が廣田俊輔、美術監督が渡邊洋一とともにスタジオジブリ生え抜きですし、高坂希太郎が監督と言う事とあいまってジブリ色が強すぎないかな…と言う不安も実はあったのですが、実際にはそんな事なくて良かったです。米林宏昌監督の方がずっとジブリのコピーみたいで…いや、そんな単純に比較するものではないですね。

とにかく興行収入がたったの3億そこそことは少なすぎます。円盤買って応援しないといけません！