数年前、国が「殺処分ゼロ」に熱心だったことがあった。
勿論それは国が自発的に「動物愛護精神」に目覚めた訳ではなく、世界的に「殺処分を無くそう」という風潮になってる中で「日本って遅れてるう」な状態を指摘され恥をかいたからである。
保護動物を収容するシェルターやしくみを作ることもなく、ただ「保健所」を「動物愛護センター」に名前を変えただけである。
なんで「動物愛護センター」に殺処分の設備があるのか。。。
野良猫を捕獲して、子猫は里親を探し、人馴れが難しい大人猫は去勢手術をして耳に目印の切り込みを入れてリリースする、、というワタシにはよく分からない活動が流行ったのもこの頃だ。
ちょうどその頃、ワタシはあるボランティア団体を通じて岡山の動物愛護センターからモンを引き取った。
岡山駅と愛護センターの往復を送迎してくれたボランティアの人たちといろんな話をした。
興味深い話も、他人事ながら少し心配になるような話も聞いた。
ここからはあくまでもワタシの「保護犬に関する印象」である。
保護犬が殺処分されるまでの猶予期間は決まっている(7日間くらいだったはず)。
殺処分の日が迫った犬はいったんボラさんがその自宅に引き取る。(多分それで殺処分までの日数を引き伸ばしているのでは)
ところでワタシが会ったボラさんたちは既婚者だった。
ボラさん同士の会話で「家族が犬が嫌いで、保護犬の一時預りを嫌がる」「娘が犬のニオイを嫌がる」「姑に嫌みを言われる」といった内容が聞こえてきた。
犬が好きで保護犬のための活動をしているのは彼女たちであり、その家族にとっては「犬なんて知ったこっちゃない」のである。
あとね、保健所はボランティアを「無料で使える下請け」みたいに思ってるんじゃないかと感じた。
犬を引き取るまでにはボラさんとの間でものすごい細かなやり取りがあったんだけど、保健所と里親候補の間で、中間管理職みたいな苦労があるんだろう、と思った。
猫は殺処分されるまでの猶予期間が犬と比べてとても短かったと思う。
猫のボラさんは保健所には関わらないんだろうか。
子猫の里親を探したりはしてるようだけど。里親が見つからないまま大きくなった猫はどうするのかな。
人馴れしてたら。引き取り手もあるだろうけど。。。
猫の場合、犬よりは嵩が小さいから複数飼いやすい。
ワタシの友人も野良猫出身の猫が何だかんだで6匹になったそうだ。
「餌代も病院代も単純に猫の数だけ要る」と言っていた。
猫が好きな人は数が増えても、殺処分には持っていかないだろうと思うのだが・・・増えすぎるとどうしようもなくなるのかも知れない。
「自分が責任を持って飼える範囲」が、もう一匹くらいもう一匹くらいとじわじわと増えていって、どうにもならなくなってしまうのかも。
里親を探そうにもそう簡単には行かないだろうし。
保健所の名前を変えただけで仕事した気になってないで、海外のようにもっと「保護動物ファースト」な視点でしくみを考え出すところからはじめてほしいもんだ。
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■猫の殺処分、名古屋で倍増 多頭飼育の事件が影響か
(朝日新聞デジタル - 02月11日 11:14)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5493442
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