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2018年11月15日00:50

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「MMRワクチン告発」公開中止を決めた良心

11月17日から上映予定だった「MMRワクチン告発」の公開が中止された。試写前に、配給会社「ユナイテッドピープル」代表の関根健次氏が、直接、事情説明された。

私は雑誌の育児記事や育児新聞、育児書制作に関わってきた。予防接種については今でも何らかの情報があれば、つい目を通すので、この映画はとても気になっていた。

しかもMMRワクチンは制作した育児書の初版では定期接種に組み入れられており、1993年に髄膜炎の多発で中止になったために、すぐに接種スケジュール等に手を入れねばならなかったからだ。

この映画は「MMRワクチンが自閉症を引き起こす」という主張のもと、「ワクチンとの因果関係を米国疾病対策センター(CDC)が隠蔽した不正を告発する」というもの。MMRワクチンとは麻疹・おたふく風邪・風疹の混合ワクチン。本当なら大変な問題だ。

映画では、「MMRワクチンの後に自閉症を発症した」と訴える親と、自閉症の子供の姿が何人も登場する。その数の多さにワクチンとの関係を疑いそうになる。

そして日本の自閉症の急増のグラフも示され、そこでもMMRワクチン接種に関係するという主張をしている。しかし日本では、1994年以後は単独接種が推奨されていた(麻疹と風疹のMRワクチンの推奨は2006年以降)。

この日本のワクチンの状況について関根氏は、元医師のアンドリュー・ウェイクフィールド監督に問い合わせたという。

しかしやり取りするうちに、監督は日本は単独接種であったことを認識しておらず、監督の「MMRワクチンは自閉症を引き起こすが、単独ワクチンは安全」という主張が成り立たなくなった。そして再度の問い合わせには、回答がなかったそうだ。

ここに至って、関根氏は上映中止を決断する。これは配給会社としては苦渋の決断だっただろう。費用的にはもちろん大損害だし、上映館との信頼関係もある。

試写会後に思わずいろいろ伺ってしまったが「リサーチが不十分だった」と話されていた。しかしアメリカでは上映されており、主張が本当なら大きな問題でもあっただけに、よく監督の主張の不正確さに気づいて上映禁止をされたものだと、私はその良心的な決断に感心した。

正確なやり取りなどの情報は、ここに示されています。
http://unitedpeople.jp/vaxxed/japan

上映館には、来春上映予定だった作品を早めたそうです。
『最後の楽園コスタリカ』 
シアター・イメージフォーラムにて11月24日(土)
「地球上で最も自然が豊かな場所の一つコスタリカの豊かな生態系を守った人々のドキュメンタリー」とのこと。
http://unitedpeople.jp/archives/category/news

『コスタリカの奇跡』も同時公開だそうで、未見の方はぜひ。
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1966378274&owner_id=1025867


ふと思う。
物事は、いったん走り出すと、それが誤っている方向だと、たとえ気づいても止められないことが、世の中にはどれだけあることだろうか。
不要になると予想された巨大ダムや、原発などはその最たるもののような気がする。




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