mixiユーザー(id:1636520)

2018年10月30日20:08

97 view

橙助の大冒険

島からこちらに越してきたばかりのころ。
多摩川にかかる大橋を車で渡っているときに、下方に広がる集落のまばゆい光を眺めながら。

「やっぱり、都会は違うね」

などと呟いた橙助だった。

「橙助、ここは、都会ではないよ。むしろ田舎だ」

コンビニもない究極の田舎から越してきたのだから無理もない。
そんな彼も中学一年。
先日、阿佐ヶ谷ジャズフェスティバル、行きたい、ということになったのだけれど、一緒に行く人がいない。父も母も用事。ならば、と一人で行って来てみたら、と提案したのだった。
土曜は中央線が阿佐ヶ谷に止まらない。乗り換え方を詳細に教え、困ったらLINEで連絡を取るようにした。

当日、現地でチケットは買えたようだけれど、昼食にコンビニで買ったサンドイッチを食べられないでいる。食べる場所がないらしい。どっかその辺で食っちまえばいいものを。行儀のいいやつめ。

目当てのバンドはgentle forest 5。
やっぱ、よかったそうな。gentle forest5の次は、なんと橙助のトランペットの先生が所属するバンドだった。偶然、先生の名前を見つけたのだ。「日本のジャズメッセンジャーズ」らしい。
実は先日、見に行った大学生ビッグバンドコンテストに、ゲストで呼ばれたプロのビッグバンドの中にも彼の名前を偶然見つけてびっくりしたのだ。
今度は、ちゃんと先生目当てで見に行こうな。

帰りの彼は、立川で一度乗り換えを間違え意気消沈していたけれど、一皮むけたようでもあった。結局最後まで飯は食えなかったらしいが。




1 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する