かなり聴き進んで、傾向、特徴はかなり把握できました。
C/Pの凄いカートリッジです。
税抜16万の機種をつかまえてC/Pをいうのは変かもしれないけれど、これを持ってればより高い機種は必要ないと感じます。
高額機全部放出という意味ではないけれど、すべて同時に試聴できたとしたら何十万もする機種はほとんど買っていなかったでしょう。
それくらい、アナログ機材インフレのご時世に価値があると思います。
音は極めて鮮明、情報量十分ですが、まったくうるさくありません。
カーボンカンチレバーに起因していると思いますが、高域端のクセが感じられません。
総じて情報量の多い機種はキツくなりがちですが、それがない。
有力機種の多くはボロンですが、最近は各社に共通する「ボロンの音」に気付いていました。
カーボンファイバーはボロンより強度がありながら、重量は半分という21世紀の素材です。
昨年入手したUltimate OMEGAからもその特質は感じられましたが、中高域がやや静か、というか全体におっとりした傾向があって、絶賛はできませんでした。
本機はその点、音がフレッシュです。
R100 YATRA�兇�気に入っていたので、方向性の予想はできましたが、YATRA�兇�あえていえば「静かで淡泊」な感じがあって、シェルやリード線を選択して欲しい音を出してきました。
でも今にしてみればボロンの音なんです。
Ultimate 100はZYXのリード線をポンと繋いだだけで、十分な厚みと躍動感が得られます。
低域の相当深いところまでしっかり出てきます。
ボーカルの肉質感も違います。
また、帯域の過不足は低域のみならず、全域で感じられません。
この安心感は大きい。
では48万のUltimate OMEGAには何一つ上回っている要素がないのか、といえば音像の大きさです。
OMEGAはピンポイント的に音像が小さく、その分音場感の精緻さで優れています。
Ultimate 100はそこが少しアバウトになります。
でもアナログで聴く音楽はポピュラー系が多いので、たとえ同価格であったとしてもUltimate 100の明快さ、ノリの良さが有利と感じます。
本機をエースとして、あとは価格の安い機種で個性を楽しむのが健全なのではないか、と思い始めました。
その意味で、テクニカはあらためて偉い（笑）
20万以上の所有ラインナップ見てると、腹立つのが多いですわ（苦笑）
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