今日もシリアで化学兵器が使われたというニュースをしていた。
重なり合う死体。薬品で目を真っ赤にした子供たち。
「ラッカは静かに虐殺されている」
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=10258677&id=4458177
http://www.uplink.co.jp/raqqa/
シリアの北方の小都市ラッカ。2014年にISが町を支配した。
ISは従属しない市民には容赦なく銃を向け虐殺。
銃殺、斬首…近所への外出すら危険な街は廃墟と化した。
誰も行けない閉ざされたラッカで何が起こっているのか。
世界にラッカの情報を、密かにスマホで発信しようと、
自発的な組織ができた。教師や学生、ごく普通の市民たち。
それがRBSS(Raqqa is Being Slaughtered Silently)だ。
つまり、この映画の題。ISは、彼らを抹殺しようとする。
その存在を知ったNY在住のマシュー・ハイネマン監督の、
RBSSのメンバーの活動を追ったドキュメンタリー。
危険を感じて国を出ても、ISに狙われ殺される仲間、
それでも祖国の現状を訴えることを止めない。
ラッカはもとより難民になっても、厳しい生活状況だろうに、
彼らは、祖国のためにより厳しい生き方を選択する。
ISに洗脳された幼い少女はにこにこしながら、
カメラの前で、ぬいぐるみの首を切り落とす。
痛みなしには見られない。
ラッカ、そしてシリアを虐殺しているのは、誰だろう。
シリアのアサド政権が悪い、反政府軍が、ISが…とは、
幾らでも言えるだろう。しかしこれだけ長引くのは、
大国の代理戦争だからだ。
シリア政府にも、ISにも、反政府軍にも、
大量の武器を売って稼ぐ米・ロ・中・仏・北朝鮮などの、
武器商人の武器一掃キャンペーンが、代理戦争だ。
それなのに、武器輸出をする方向に傾く日本の経済界・政界。
日本は「武器と、武器製造技術、武器への転用可能な物品の
輸出を慎む」という武器輸出三原則を持っていた。
しかし経済界の要請で、武器輸出(禁止)三原則を根本から見直すと、
2014年に、防衛装備移転三原則に変えてしまった。
一方、難民が雪崩れ込むヨーロッパの国から遠く離れ、
日本は数少ないシリア難民でさえなかなか受け入れない…。
命がけの彼らの訴えを、私達は受け止められるのだろうか。
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