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2017年12月11日18:18

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11月の。

11月に観たのは『SPACE BATTLESHIP ヤマト』『400デイズ』『メイズ・ランナー』の3本。

●『SPACE BATTLESHIP ヤマト』
えーガミラスの侵略により滅びに瀕した地球を救うため14万8千光年彼方のイスカンダルへ有り難いお経を取りに行く三蔵法師ご一行はイヤ違う、まぁこの話を説明されなきゃ判らないヒトてあんま居ないと思うんでいいですよね割愛。
まぁ。ツッコミドコロは満載なれど一応ちゃんと映画の体裁は整ってましたよ。
ガミラスとイスカンダルの解釈変更は好み。イデオンのイデが分裂したモノだよね要するに。放射能除去装置の存在を巡るアレコレも個人的にはおおいにアリだったな。意欲的変更だと思う。
森雪の設定もメチャクチャ変わってたけどアレはしゃあないよね。元々の「古代くん↑」な森雪は幾ら何でも平成の世には合わないだろうしね。反目と和解。実はかつて憧れの存在であり、その思いを裏切られた思いがあり……的な流れも月並みではあるけどまぁ安心して観てられた。かな。恋愛関係はトートツだったけどな。クサナギ君の『日本沈没』を思い出したよ。ラストのキムタク自己犠牲も含め。
山本真田斉藤徳川の死に際とかちょくちょく原作オマージュがあるけどまぁそれも好意的に見れるレベルかな。佐渡先生他何人かを女にしたのは?だけどまぁいいか。そうしないとバランス悪すぎるしね。あ元々の設定を切り離してこの映画のみで見た『佐渡先生』自体は悪くなかったですよいい味出してた。
全体的に『ヤマト』と『さらばヤマト』のエッセンスを上手いコト取り込んでたとは思います。
えー個人的な『良くない点』。艦内のセットが4つか5つしかなく、人影も疎らでヤマトて云う船の広さとか規模が全くイメェジの中に立ち上がって来ない、コレが最大の致命傷。メチャクチャ長い廊下とか、佐渡先生の医務室でケガ人満載のシィンとか作れば良かったのに。予算的なアレはあるにせよ。
時間経過も曖昧で旅の距離感も苦難も伝わって来ない。戦闘も3つ?4つ?くらいだしそれも波動砲に頼り過ぎ。え?もう着いたの?みたいな拍子抜け感。その辺が映画としての締まりのなさを醸し出す。
アトこの映画の罪じゃ全然ないのだけど沖田艦長の最後。『ヤマトよ永遠に』の「いやーワシの誤診じゃったんじゃ」が脳裏をよぎって仕舞って素直に見れませんでした済みません。
あーそれと砲口塞いだアレはさっさと取っときゃよかっただけだよね?何で後生大事に取っといたのアレ?余裕なかったのかしら……。

●『400デイズ』
火星有人探査を踏まえ、その適性を見るため4人のアストロノーツが地下の閉鎖空間で火星への飛行を模した400日のミッションに挑む。が26日目に太陽電池からの電力供給及び管制との通信が途絶。ハッチを開けた瞬間に全員失格となるため、状況が判らないながらミッションを継続する4人だが幻覚、酸素濃度低下、外部からの侵入者と不可解な事象は続き……的な。
セオとエミリーは恋人同士だったがミッション直前にエミリーから別れを告げギクシャク。若いバグは幼い息子を外に置き去りにしたコトに罪悪感を感じ、幻覚を見るようになる。ドボラクは元々の粗暴さが閉鎖空間で一層捻れてゆく。て云う地雷がアチコチ見え隠れするチームだけど皆プロなので衝突しつつも協調だけは最後まで失われない。それは立派。ドボラクなんか後ろから殴られたりしてるけどね。
そんな4人がミッションを中断し外に出てからがまぁ本番なのだけれど妙なコトが次々と起きるですよ。薄暗くて月の塵が積もって居たり、数時間歩いて辿り着いた街の住人はどことなく異常だったり、チームメンバーが次々と消えて行ったりね。それらは不穏で不吉で、何かの像を結ぶようで結ばない。
て云う不条理系悪夢のような体験の果ての『結末』だけれど結局何がどうなったのか?『外』から語り掛けて来る『ミッション責任者』の声と語る内容は本物か。正当防衛とは云え僕たちヒトを殺して仕舞ってるのだけどそれは……て云う、観てるこちらに委ねる感じの締め方は正直キライではないですよ。
まぁ、うん、好きなタイプの映画です。この次々と出来する異常事態の噛み合わなさ、伏線らしきモノが次々提示され回収されないそのキモチ悪さ、を楽しめるヒトなら面白いと思う。はい僕はそんなヒトです。はは。まぁ、もうちょと何とかなったんじゃ……みたいなのがないとは申しませんですけれど。
此処に居るはずのない幼い息子の幻覚を頻繁に見るバグが荒野の街から不意に病院の廊下に迷い込み病室でベッドに横たわる息子と対面し絶叫するシィンとか、懐疑的でトラブルメイカーだけどミッションには断固従う派のドボラクが酒を飲みながらポツリと「良く俺に耐えてくれた。こんなにヒトと親しくなったのは久し振りだ」と漏らすシィン、なんかが何だか印象に残る。両方とも姿を消す直前なのだよね。
アトこれもバグだけど地下の自室の白い壁一面に一心不乱に迷路を書いて居るシィンとか。も。

●『メイズ・ランナー』
記憶を失った男が上昇するエレベータで送り込まれたのは壁の中の集落。月一で彼のように新人が追加される。壁には毎朝通路が開き、夕方には閉ざされる。その外側は人殺しのバケモノが跳梁する迷路。此処は何処なのか?果たして出口はあるのか?そんな話。
予想外に面白かったですよ。ちょとシチュエイション的に『CUBE』を思い出したな。ついでに僕が昔書いた戯曲『TOYBOX』も。まぁそれは極私的なアレなんでアレだ、どーでもいいけどね。
刻々と組み変わり姿を変える迷路とか。ナイフで壁に彫られ、死んだら消される集落の住人たちの名前とか。機械と生物が混じるコトなく融合して居るグリーバーの造形とか。細かなディティールが好み。
ドラマ面で云えばまず主人公である新参者トーマスと、ランナーと呼ばれる迷路探索係のミンホ、この2人の関係性かな。次第に異分子トーマスの理解者であり相棒になってゆく、この過程が良かったな。冷静で公平なサブリーダーのニュートや、素朴で気のいいチャックとの関係性もさりげなく心地よい。
一方、優れた統率者だったアルビーに代わり集落のリーダーとなるギャリーはトーマスを異物と見なし危険視し対立し排除しようとするけれど、でも彼の気持ちも判るのだよな。「3年居た」て云ってるから集落の黎明期からの住人なのだろうし、チャックのようなヒトまで生きて居られたのならホントに心底いいコミュニティだったのだろう。必死で築いて来たそれを壊す動きにはそりゃなぁ……て思う。なので彼を責めるコトは出来ないな。物語上はまぁ悪役ぽい立ち位置になって仕舞っては居るのだけれど。
男ばかりのコミュニティに女が1人追加されるコトで一挙に崩壊に向かうのかしらん、て危惧したのだけれどそんな映画ではなかったね。まぁ「彼女で終わり」の衝撃の方が大きかったのだろうしね。
トーマスが見る夢。「WCKDは正しい」て云う女のコトバ。それには一応の解答が与えられはするけれど依然として謎は残り。他にもいろいろ未解決なモノを提示して映画は終わる。何とコレ三部作らしいのでね、続きを観ればその辺も判るのかなー。まぁでも観なくても、判らなくてもコレはコレで完結してるけどね。ラストの『施設の外』のシークエンスすら要らなかったくらい。かな。まぁ、僕にはね。

●●●
月間賞は『400デイズ』。僅差で『メイズ・ランナー』。
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