残念な事故だ

乗ってみたい！　
…と憧れ続けていた “CASCADES” 号が、まさかの大事故という News に驚きを隠せない私である。
加えて日本での報道内容も事実内容が錯綜している。
例えば、この “CASCADES” 号の車両編成数が…
　朝日新聞 DIGITAL（12/19, 6:40）：14両編成
　日本テレビ（12/19, 7:00）：12両編成　
…といった具合だ。
乗客の人数も、報道機関によっては（約）70〜78人と情報が錯綜している。
　
今回、事故を起こしてしまった “CASCADES” 号が仮に14両編成だったとしよう。
全部で14両編成だった場合、客車は −4 で10両編成になる。
Amtrak の “CASCADES” 号は、全て非電化区間を走るから「電車」ではなく、機関車が牽引する旅客列車である。
超強力な Diesel 機関車と、Power Car と呼ばれる電源供給車の2両が Set になっていて、それが先頭と後端に連結された P.P.（Push Pull）Style で “CASCADES” 号を牽引する。
だから総車両編成数から −4 が客車の編成数になる筈だ。
その客車1両の全長も妙に短い。
何故ならばそれは小田急の「ロマンスカー」と同じくで、客車と客車の間は「連結器」ではなく車輪の「台車」で繋がる「連接式」を採用しているからだ。
加えて Lounge Car や Seat Pitch が広い First Class Car（1等車）も編成されているので、客車が延べ10両編成だったとしても「総乗車定員」は意外に少ない。
事故を起こした “Cascade” 号は、平日で早朝の列車だったので乗客数は100人にも満たなかったようだが、結構に人気ある列車なので Ticket を得るのは案外に難しかったのを覚えている。
結局は「乗れず仕舞い」で日本に戻ってしまい、今もなお「乗ってみたい！」と憧れ続けている、米国 Amtrak の列車のひとつがこの “CASCADES” 号だった。
　
News の動画映像で知った事故現場の状況たるや、もう言葉にならないような惨状ではないか…。
つい先日の新幹線「のぞみ」号で発生した車輪台車の亀裂事故も、あのまま運行を継続していたらば同種の大事故になり兼ねなかったかと思うと背筋が凍る思いである。
事故に遭われた乗客に罪はない。
そして、不運にも Free Way を車で走行中に、この脱線転覆した列車で事故に遭われた方々も…。
お亡くなりになられた方のご冥福を祈るとともに、怪我をされた方々の1日も早い全治快復を願って止まない私である。
　
それが仕事の出張での移動であろうとも、鉄道の旅は楽しくないと…。
いつもそう思う私にとって、こういった鉄道事故は猛烈に残念で仕方がない。
Speed Up で利便性の追求も結構だけれど、やはりそれは「安全」を最優先した上での話である。
今回の事故原因もそのうちに解明されるであろう。
しかし…。
過去の大きな事故を切っ掛けに、安全性への見直しと改善を繰り返すことで「今」の技術が確立されてきた筈だ。
加えて不具合発生を予想できる知恵と技術も発展してきた筈…。
なのに…。
もう21世紀なのだから、こういった大事故を繰り返してはいけないのだ。
だから、猛烈に残念…。
　
線路は続くよ、どこまでも…。
鉄道の旅は楽しくないと…、ね。
大きな事故なく、流れる車窓を楽しめる移動交通手段であり続けて欲しい。
強く、私はそう思うのであった。
　
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News 記事より。
　
■米列車脱線、死者６人に　高架から転落した車両も　
(朝日新聞デジタル - 12月19日 06:40)　
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4909836
　
　米西北部ワシントン州タコマ近郊で１８日午前７時４０分（日本時間１９日午前０時４０分）ごろ、全米鉄道旅客公社（アムトラック）の列車が脱線した。ＡＰ通信によると少なくとも６人が死亡した。１４両編成のうち１３両が脱線。高架の線路から転落した車両もあり、犠牲者が増える可能性がある。

　アムトラックによると、列車はシアトルからオレゴン州ポートランドに向かっており、乗客７８人と乗務員５人が乗っていた。事故が起きたのは時間短縮のため、貨物や軍用列車用の線路を整備し直して新たに客車用に開放した区間。脱線した列車が客車としては初めての利用だった。列車は高速道路と高架で交差する左カーブで脱線。現場からの写真では、高速道路に落ち、完全にひっくり返った車両もあった。

　ＡＰ通信は５０人余りが病院に運ばれ、１２人以上が危険な状態だとした。ＣＢＳテレビは「カーブにさしかかったところで前の席にたたきつけられ、その後、車両が斜面から落ちた」との乗客の話を伝えた。高速道路走行中の車が転落した列車にぶつかるなどしたが、車に乗っていた人に死者はいなかったという。

　事故の原因ははっきりしていないが、ＡＰ通信は当局者の話として脱線前に何かにぶつかった可能性がある、と報じた。列車は事故当時、時速約１２９キロで走っていたといい、速度が出すぎてカーブを曲がりきれなかった可能性もある。ただ、区間の制限速度は約１２７キロだったという。（ニューヨーク＝鵜飼啓）