mixiユーザー(id:8426595)

2017年10月29日11:57

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謎めいた Made in Japan を試す

ここ数年、すっかり Japanese Whisky にはまっている私である。
秩父の Ichiro’s Malt 、信州の MARS 、そして全国の Local な Whisky の数々…。
その興味の対象は限りなく広がる。
だから、目にして「おっ !?」が有ったらば「迷わず買う!」な昨今だったりする。
このところ「Whisky Boom の再来」とあって、中には入手が困難を極めるものも少なくない。
だから、目にして「おっ !?」が有ったらば「迷わず買う!」のだ。
買わずに後悔するくらいだったらば、私は買って後悔する方を選ぶ。
とにかく…
 あぁ〜。
 やっぱり、あの時、買っておけば良かった(涙) 
…というのは「一生、付いて回る後悔」だからタチが悪い。
ソレを買って散財しようと、辛いのは極めて一時的なもの。
しばらくしてソレが欲しいと再起しても、既に高嶺の花か、入手不可能か…。
買って後悔、やって後悔、それは必ず知識や経験となって己の肥やしになるものだ、と私は思うのである。
だから「やらずに後悔」するくらいだったら「やって後悔」する方を選ぶ。
そんな私は、先日も「おっ !?」と気になったのを迷わず手に入れてしまった。
 
過去の日記:あの「立ち喰い蕎麦」に加え「突撃!」も楽しむ 
http://open.mixi.jp/user/8426595/diary/1963311548
 
正直、その存在を知らなかった私は「へぇ〜、こんな Japanese Whisky も有ったのかぁ〜」だった。
 

フォト

それは Made in Japan と記された Malt Whisky の「倉吉」だ。
全く予備知識も無かったので調べてみた。
この「倉吉」という Malt Whisky は鳥取県倉吉市にある「松井酒造」さんが出しているもの。
へぇ〜。
鳥取でも Malt Whisky の蒸留所があるんだぁ〜、と最初は思った。
ところが、どうやら「そうではない」らしい。
加えてこの「松井酒造」さん、何かと「お騒がせ…」だったりする? 
自社蒸留ではないのに、その「倉吉」という Made in Japan って、何じゃらほい…? 
つまりは「そういうこと !?」だった。
松井酒造に自社製 Malt 原酒は存在せず、基本はほとんどが Scotland からの輸入 Malt 原酒というソレ…。
そんな輸入 Malt 原酒に、地元の「大自然の伏流水」と称するものを加水で仕上げたもの。
なので…
 自社蒸留ではなく原酒は輸入ものばかり
 自社で何年その原酒を寝かせているのかも不明
 Japanese Malt を Image させる Label の表記が紛らわしい
 Web Site の「ウイスキーについて」での説明文章にも難あり? 
…というところに、多くの Whisky 好きな日本人から非難囂々に至った経緯があるらしい。
ん〜、どうなんだろ? 

輸入 Malt 原酒であろうと、それを日本にて何らかの Process を経て瓶詰めされれば “Made in Japan” と記しても法的には問題ない筈…。
それは Whisky に限った話ではない。
変な例えだが「静岡茶」なんざぁ〜、酷いもんだ。
茶葉の産地は日本全国! 
そんな茶葉が静岡に集まり、最高級からそうでね〜のまで、様々な Blend にて袋詰めされて「静岡産のお茶」として流通しているのが現状だったりする。
まぁ〜 SUNTORY の「山崎」や「白州」、NIKKA の「余市」や「宮城峡」のように「そこの蒸留所で育まれた原酒のみ」を Image してしまうと「どうなん、それ?」が付き纏うのであろう。
Label に記された「倉吉」と言う毛書体ですら「いかにもアレをパクっているではないか!」と非難の対象になっている。
ん〜、どうなんだろ? 
でも「ものは考えよう」である。
私はイイものが安くて美味しければ「大歓迎」なんだけれど…。
イイものはイイ! 
ダメなものはダメ! 
多くの Whisky 好きな日本人から非難囂々な「倉吉」なのだが、肝心の味わいはさて、いかに…? 
では、この謎めいた Made in Japan を試してみようぞ。
 

フォト

先ずは「倉吉」の 12y を試してみよう。
 

フォト

私の手元にあるのは「黒い瓶」なのだが、そうではないのも有るらしい。
樹脂製の Screw Cap なのがちょいと安っぽい感じか…? 
 

フォト

では、いただきます。

おっ…? 
この香りは…? 
ん〜、香りは「変化球」系だ。
カリカリに乾いた Almond のような Nuts 系の香り、そして Vanilla や Raisin のような香りが後から追いかけて来る。
おぉ〜! 
柔らかい…。
43% という度数の Alc. を感じさせない、柔らかくて優しい口当たり。
だからとにかく Smooth で、Straight でも水のようにス〜っと入っていく…。
そして、明るく華やかな甘みが適度に広がっていくのが心地良い。
国産 Malt Whisky で例えるならば…
 SUNTORY:白州 12y
 NIKKA:宮城峡 
…の雰囲気に近い感じで、Scotland だったらば Highland 系な味わいかな? 
Raisin のような甘み、赤い Wine のような Tannin 感が余韻で残る。
全体的な感じからも、12 Years Old 以上は「間違いない」と思わせてくれる「当たりの柔らかさ」で終始する。
12y で税別 ¥6,000 という価格を考えれば「その C.P. は悪くは無い」というのが個人的な感想。
いや、悪く無いどころか、結構に High C.P. だぞ! 
その Made in Japan という表記に不満を唱える輩が多いようだが、私は「安くて美味しい」とあらば「OK!」なんだけれど…? 
イイものはイイ! 
ダメなものはダメ! 
それだけのこと。
無闇に「おい、こらーっ!」と騒ぐ値打ちが私には無いのだよ。
ん〜「倉吉」の 12y かぁ〜。
この味わいで税別 ¥6,000 とあらば、私は「また買ってみようかな?」と思った次第である。
 

フォト

続いて「倉吉」の 18y を試してみよう。
 

フォト

私が知る限り、瓶はこのように Clear Bottle のみが流通しているようだ。
前述の 12y と同じく、樹脂製の Screw Cap なのがちょいと安っぽい感じ…? 
 

フォト

では、いただきます。

ん…? 
えっ…? 
ん〜〜。
前述の 12y と比べると「えっ…?」な程に「最初の香り」は弱いと感じた。
Glass を手のひらで温めると、やや Smoky な香りと共に(蓮華草の花の?)蜂蜜のような甘い香りが立ち上がる。
果実的な香りはほとんど感じられない。
おぉ〜! 
結構に Spicy で、12y と比べればピリっと刺激的。
全体的には「キリッと引き締まって爽やか」な味わいだ。
雰囲気的には「Islay での大人しい系」と例えたらばイイのだろうか? 
Scotland での「ご出身はどちら…?」なんぞを想像しながら味わうと、結構に楽しい。
Finish は Sherry だぁ〜 Wine だぁ〜という樽のあれこれではなく、Whisky 専用の樽で寝かし続けたものであろうと想像する。
なので香りも味わいも「直球一本勝負!」である。
従って前述の 12y とは何から何もが違う。
が故に「好みも分かれる」であろうな〜、きっと…。
私はこういうのも大好きだけれどね。
上述の「Islay での大人しい系」とは「Islay 産の 18y を Image してもらえれば…?」という感じである。
18y で税別 ¥12,000 という価格なのだが、私の嗜好と価値観では「これも C.P. は悪くは無い」と感じた次第だ。
そうは言っても、やっぱり Whisky 1本に ¥12,000 は物理的に高いけどね…。

まぁ〜、これも勉強だよね。
前述のとおり、こういう試しも自分への肥やしのようなもので、経験値と想像力の Up に「倉吉」は良い教材になってくれた、と前向きに捉えている。
純血 Made in Japan じゃ〜ないけれど、単純に「美味しい Malt Whisky を飲みたい」とあらば、この「倉吉」の2本は結構に High C.P. だと、私は思うのである。

価値観の違い…? 
何かと鳥取県倉吉市にある「松井酒造」さんへの非難も少なくないようだが、その「松井酒造」さんの考え方というか、その表現方法にも「ん〜、どうなんだろ?」と思わせるところが多々ある。
つまりは Maker 側と User 側が上手く噛み合ってないのだ。
Maker 側が「売り言葉に買い言葉」ではよろしく無いぞな…。
ブレずに、しっかりして欲しい。
しっかり腰を据えて、その「美味さ」で問答無用の Malt Whisky を楽しませて欲しい! …と私は思うのである。

今後の「倉吉」の正常進化を見守り、飛躍を期待しようぞ。
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