北朝鮮情勢について徒然

昼のニュースを観ながら北朝鮮情勢について考えてみたのでざっと書き留めておきます。もちろん少なからず想像が混ざってます。

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米中会談において米国は「中国が協力しないなら米国は独自に行動する」と宣言しました。しかるに、北朝鮮に対して中国が何らかのアクションを起こしたというニュースは見当たらないし、ひそかに交渉していたとしても北朝鮮が素直に応じるとも思えません（ただし中国がクーデターや暗殺など特殊工作している可能性は十分にあると思ってます）。中朝国境に15万人を配備したという記事なら見かけましたが、人数から考えるに難民流入を阻止する為でしょう。

よって、米国は北朝鮮を攻撃するか否かを選択しなければなりません。米国の立場では莫大な経費と体面をかけて空母を派遣している上に北朝鮮の核戦力を物理的に除去できるチャンスです。「攻撃しない」という選択は、北朝鮮が核実験もミサイル試射も行わずかつ核兵器の凍結あるいは廃棄の回答があった場合のみだろうと思います。
米国が北朝鮮を攻撃するとすれば、多くの予想通りに航空機およびミサイルによる限定的な爆撃になるでしょう。北朝鮮の諸事情（燃料・弾薬・食料・士気・兵力など）を検討した結果、北朝鮮の反撃は限定的あるいは十分に防御できると判断していると思われます。
北朝鮮への攻撃を韓国政府に通知していないということはありえません。むしろ信憑性の為に韓国を経由して北朝鮮に漏洩させてもいいくらいです。もちろん韓国政府は自国民に対して秘密にせざるをえないでしょうが…（ついでに言えば被害が発生したら米国の責任とするでしょう）。

北朝鮮の立場では、クーデターや暗殺に対する備えと爆撃に対する備えが必要になります。前者については情報があまりに少ないのでコメントしようがありませんが、後者についてはいくつか考えることができます。兵力の質および量を考えるに米軍の攻撃を軍事的に防ぐのはほぼ不可能であるので、選択肢としては「凍結を餌にした時間稼ぎ」や「訪朝している外国人を人質にした交渉」や「報復を宣言しての抑止」ぐらいしかないでしょう。
もっとも今更の時間稼ぎは米国に拒絶されるでしょう。また、保護を名目にしてマスコミ関係者らを人質にとることは十分に予想されたことであり、その覚悟をもって訪朝しているものと思います。よって、抑止の手段としては弱いものとなります。したがって、北朝鮮の選択は「報復を宣言しての抑止」になるでしょう。しかし北朝鮮の現時点での技術では核ミサイルによる報復は難しいでしょう。具体的な報復としては、ソウルという人質に対する砲撃が最も可能性が高いと思います（この場合、中国やロシアと裏取引している可能性もあります）。偽装漁船で周辺国に既に持ち込んである核兵器を軍港や沿岸都市で爆発させるという選択肢もあるかもしれません。

中国の立場は「いまやどう転んでも構わない。北朝鮮が崩壊した後に日本海側の港を得られれば十分。統一韓国を中立化させて緩衝地帯にする。数十年かけて経済的に属国化」あたりでしょうか。

韓国の立場は（ソウル砲撃の可能性を最小にする為に）米国による爆撃に反対するのが当然でしょう。もしかしたら、何も知らされてない自国民や在韓外国人を人質にして「北朝鮮を爆撃したらソウルが火の海になる。だから反対。対話による解決を。何かあったら米国の責任」と言い出すかもしれません。

日本の立場で緊急に心配すべきことは「在日米軍基地あるいは艦隊を狙った核ミサイルを撃墜できなかった場合」と「ひそかに持ち込まれている核兵器が爆発した場合」でしょう（いずれも可能性は非常に低いのですが、さすがに０％であるとも思えません）。それらに次いで心配すべきことは難民の流入や経済的な混乱でしょう。
このあたりは他の人たちもたくさん意見を述べてます。