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2017年03月31日14:23

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闘うチベット文学 黒狐の谷

ここのところ続いてるチベット現代文学のツェラン・トンドゥプ作品の複数人による翻訳だ。
写真は表紙。出版社サイトにも画像が無いので…そのうち入ると思うけど。

出版社・http://bensei.jp/index.php?main_page=product_book_info&products_id=100731
アマゾン・https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4585291423

中国に強制統合されてしまったチベットの遊牧民がどう漢人と関わって生きているかが赤裸々に描かれる。
昔ながらの放牧生活を送っていた遊牧民が降ってわいた支配者とどう向き合ってゆくか。
従来の慣例やチベット人としてのメンタリティがどう抑圧されているか、政府だけでなく金に汚い漢人にどのような社会的不利益を押しつけられているか。

と同時に共産主義の社会での底辺の人々の暮らし、生活する上での耐え難い苦しみや悲しみ、不正や腐敗が多いある意味奇妙な日常が軽妙な物語によって語られている。
物語そのものも面白く、単に異文化を覗き見るだけでなく生きた人としての共感が得られる。


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