先週、映画「旅情」に関連したヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂と広場のことを書きましたが、
「旅情」を出したからには映画の中で大活躍した小道具のヴェネツィアン・グラス「赤いゴブレッ
ト」に触れなければならないと思います。
映画「旅情」で世界的に有名になったあのグラスは、映画が公開されると、深い赤色に世界中の
人が魅せられ、買いたいという人々が殺到したそうです。私もヴェネツィアを訪れた時に、お願い
して工房見学をさせてもらいました。
ヴェネツィアン・グラスは約1000年にわたり受け継がれてきた工芸であり、基本的には職人が口
で空中に向けて吹くことにより極薄になりますが、軽業師の妙技と呼ばれる高度なテクニックを
駆使、熟練した職人をマエストロと呼んでいます。
本物のヴェネツィアン・グラスはムラーノ島の職人による手作りのものなのですが、最近では中
国・チェコ・ルーマニアの素材・作品が大量に出回り、見分けることが難しくなって関係者は頭を
痛めているそうです。
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