ショー・コスギ作品見返し
「ニンジャII/修羅ノ章」(83)。
超傑作!
「金閣寺がある東京」みたいな、カン違い日本描写ばかり取り上げられるが、矢継ぎ早に繰り出されるアクションのテンポとボルテージは、当時の香港映画レベル。
香港返還や、アルファ・スタントの台頭以前に、ここまで香港スタイルの格闘を取り入れた映画を作っていたとは、キャノングループ、侮りがたし。
こけしヌンチャクを使い、バク転しまくりのお婆ちゃん忍者みたいな、ガジェットもいい。
コスギ作品では言うまでもありませんが、当時、小学生くらいだったケイン・コスギも大活躍。
ニンジャ抜きにしても、とにかくアクションのレベルが高い。
走る車を、パルクール的に追いかけ、ジャッキーみたいに、しがみついては振り落とされ、またしがみつき、引きずられるコスギさんの勇姿!
挙げ句の果てはフロントガラスにドロップキック!
今見ると、結構スタントダブルを使ってるなとわかるがw
「ポリス・ストーリー2」に先駆け、公園の遊具を使った大乱闘シーンもある。
ここでコスギさんが、扇子を武器に使うのがカッコいい。
「スパルタンX」に出てたキース・ピタリ。コスギさんの相棒的役柄で、この公園の乱闘で活躍するが、この後、あまり活躍せずにフェイドアウトしてしまうのが惜しい。
クライマックスは、敵マフィアの本拠地のビルで、マフィアと悪のニンジャとコスギさんが三つ巴の戦い。
この三つ巴ってのも、盛りだくさん感があっていいんだよ。
ショー・コスギの映画は、敵がギャングやテロリストが多く、あっさりやられたりする。
敵もニンジャで、ニンジャ同士のトリッキーな立ち回りが見られるのは初期の数本だが、本作はその中でも完成度が高い、ショー・コスギのベスト作品とも言える
ラストはビルの屋上で、マフィアを倒した二人のニンジャが、正座して一礼してから、丁々発止の一騎打ち!
様々な隠し武器や、火遁の術、身代わりの術といった忍法を駆使して戦うぞ!
やっぱりショー・コスギの映画は、キャノン時代の、この下品なまでの「盛り込みすぎ」「やり過ぎ」が魅力だよね。
隠し武器や秘密アイテムが矢継ぎ早に出て飽きない。
覆面を取られたら、口に入れてた含み針を吹き出して敵を倒すとかさw。ずっと口に入れてたのかよ!みたいな。
この後、ショー・コスギがメジャーへとステップアップしていくと、この「ガッついた魅力」が薄れてしまい、失速したのは皮肉な物である。
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