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2016年04月06日19:21

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3月の。

3月の映画は『わたしを離さないで』『複製された男』『ルーシー』『エリジウム』の4本。
みんなまぁまぁ面白かったケド月間賞は文句なしに『わたしを離さないで』に差し上げたく思います。
僕さんのタマシイに与えたインパクトが一番でかかったので。

●『わたしを離さないで』
移植臓器の提供素体として寄宿学校で育てられたクローンの男女3人の閉塞した人生を淡々と綴る痛々しい映画。
彼らの運命の過酷さと、その中でも精一杯人間らしくあろうと静かに立ち続ける強さと悲哀が、英国の田舎の寒々とした硬質な空気にとても合う。寄宿学校の空気、ちょと『ピクニック・アット・ハンギングロック』を思い出す。純粋培養の空気感。
ほぼ同じ題材である『アイランド』のハリウッド的解決はまぁアレだけど、『わたしを……』の彼らが諾々と運命に従い、まぁシステム内での救済を求めはするけど闘争しようとはせず、そして逃走を試みるコトすらしないのは何故?てのは正直理解出来ない。幼少時の『学校のフェンスより外に出てはいけない』て云う禁忌教育が関係してるのかもだけど。でも、いずれにしろその姿は高潔であるとは感じたな。
主人公キャシーとトミーの仲を割き、自分が割り込んだルース。大人になって『提供』が始まった彼女のベッドサイドに、小さい頃にキャシーから貰った馬の玩具が大切に置かれて居るシィンが印象に残る。彼女が2人を割いた理由も、そしてゴミの如く放置される彼女の最期の姿も。

●『複製された男』
大学教授が同僚の勧めで観た映画に自分とそっくりな男が出て居るのを発見、強迫的に気になりストーカ並の執拗さで彼に接近してゆくが……みたいな話。
題名からどストレィトに『勝手にクローニングされた』的なSFぽいのを予想してたけどあーコレ違うな。てのは脈絡なく街に巨大な蜘蛛が佇んでるシィンでアホでも判る。サイコサスペンスかコレ。見終わった直後はワケ判らんかったけどアトアト考えるのが楽しい映画ではあるな。正解があるかどうかは知らんけど。
ラストで明示される『妻』=蜘蛛。蜘蛛は網を張り捕まえるモノ。何を?旦那を。三文役者アンソニーを。じゃあ大学教授アダムは何?冒頭の母親からの電話「ちゃんとした仕事に就いて」でも大学教授はちゃんとした職業だよな?アレは三文役者のコト?あー……みたいに考えてくと何となく何処となく『マルホランド・ドライブ』的な構図が見えて来るような、来ないような。それもひとつの見方だけど。

●『ルーシー』
ええとヒトコトで云うと『ヤクザに捕まってヤクの過剰摂取で普通は10パーしか使ってない脳をフル活用して超人化し最終的に神様になりました』て話?
手に入れたスーパーパワーでヤクザと戦うのかと思ったらいい方向に裏切られたな。アクションモノじゃなくSFぽかった。まぁその路線で行くなら超人化してヤクザの親分を襲撃したトキ、椅子に縫い止めるだけじゃなくキッチリ息の根止めとけばあそこまで犠牲者出なかったよね。とも思うケド。
リュックベッソン繋がりだからか、『フィフスエレメント』の延長ぽい空気もちょい感じたな。何処がどう?て訊かれるとアレだ、返答に困るのだけど。主人公の雰囲気がちょと似てるからかも知れん。……あー敵さん連中の『凶暴だけどちょとどっかしら抜けてる』感が重なるのかもね。ひょとしたら。

●『エリジウム』
悪事から足を洗いスラムの工場で働くマックスはある日、致死量の照射線を浴びて余命5日。助かるには富裕層が住む宇宙ステーション『エリジウム』へ行き医療ポッドを使うしかなく、生きるため手段を選ばず足掻き出す。一方エリジウムでは総裁を蹴落とすためのクーデターが密かに進行中。マックスは偶然その核心データを脳にダウンロードして仕舞い……的な話。
マックスの昔の泥棒仲間、いい友人だったな。死んじゃったけど。胡散臭いブローカも結局いいヒトだったしな。『第9地区』も割かしそうだったケド主人公が犠牲になる展開が好きなんかなこの監督さん。あぁそれとボルトで身体に直接固定するアシストスーツ痛そうだったな。そんな感じか。
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