人の小過を責めず、
人の陰私を発(あば)かず、
人の旧悪を念(おも)わず。
・・・・菜根譚前集105
以下、守屋洋監修「菜根譚の教え」より。
「小過」とは小さな過ちのこと、「陰私」とは人に知られたくないこと、そして「旧悪」とは過去の悪い行いのこと。
他人に関するこの三つは、なるべく触れず、ことさらに糾弾しないことが、人徳を高めるうえで大事であると「菜根譚」は説いています。
想像してみてください。あなたの些細な行動を、いちいち他人に咎められたらイライラしませんか。知られたくないプライベートを暴露されたら、不快に思いませんか。とうに終わった過去の過ちを掘り返されたら、腹が立ちませんか?
誰だって、そんなことをされるとイヤですよね。
「己の欲せざる所は人に施すなかれ」と孔子も説いていますが自分がされてイヤなことは、他人にしないようにするのが賢明でしょう。
他人の怨みを買って得することは一つもないどころか、損でしかないことをよく」覚えておきたいものです。
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