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2016年03月09日16:08

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ほめすぎは逆効果? 正しい子供のほめ方

アメリカ、スタンフォード大学の心理学教授、キャロル・ドゥウェック氏は、子供はしかるよりほめて育てるべきと主張してきました。でも、40年をかけての研究も、今は修正が必要と感じているそうです。

ドゥウェック氏自身は、幼い頃から自分の頭の良さを常に周囲の人たちに証明する努力をしてきました。「昔の私は、頭のよさが生活の中の何よりも一番大事なことだと信じていました。」自らの研究を深めていくうちに、頭の良さというのは、生まれつきのものではなく、実は人それぞれの潜在能力を発見することこそが肝心なんだそうです。

ずっとほめられて育った子供は、心身ともに健康で、わりと人生でも成功を収めることが出来るでしょう。でも時代は変わり、今ではただ無条件に子供をほめるのは、必ずしも正しいとは感じていない人が増えています。

沢山の研究が示しているのは、ひんぱんにほめられる子供は、ただ単に賛辞を求めるだけになり、自分から新しい挑戦を始めるのが遅れ、失敗を恐れる傾向にあるそうです。

けれども、努力をした結果ほめられた子供は、チャレンジ精神が旺盛になり、目標に向かって突き進む能力が備わってきます。すると、成長したいという思いを持つようになり、粘り強く自分の人生を生きるようになります。

頭のよさをほめられて育った子供は、自分は生まれつき頭が良いのだからと思い込み、逆にあまり努力をしようとしません。努力する必要がないと感じてしまうからです。

ドゥウェック氏は、多くの父兄は子供の頭の良さばかりを気にしているといいます。また、教師たちも「子供たちには、いつも努力するように言っています。」とか「やる気さえあれば、出来ないことはない」と言ってみても、子供たちの成長したいという思いはこれでは育ちません。

実は、子供の大脳というのは筋肉と似ていて、努力と粘り強さで訓練していくうちに、どんどんと力を付け、強くなっていくのです。子供たちに、「皆が皆、数学が得意なわけじゃない、出来るところだけで良い」と言う代わりに、「もしあなたがこの数学の方程式を解けたら、きっと大脳がうんと成長するよ」もしくは、「数学はまだあなたの得意科目ではないんだね」と言うほうがが良いでしょう。

ドゥウェック氏は「人の知性は、成長する柔軟性をもっている。どんな人でも自分の心のあり方を変えることが出来る」という事に研究の重点を置いてきました。でも、例えば、人は周囲から批判されたりすると、自然と防御反応が生まれ、今まで努力してきた方式を止めてしまう傾向にあります。つまり、人は成長しようとする心と、型に納まろうとする心の両方を持っているということなのです。いったん成長しようとする心が圧力をかけられると、型に納まろうとする心の方が活発になってきます。

教育は社会の移り変わりに沿って調整することは、可能なことだと思います。人の成長しようとする心のあり方は、一時の流行なんかではありません。これは、いわば新しい科学の発見です。人々の自我の探索の手助けとなれば、とドゥウェック氏は願っています。

(天下雑誌より抜粋)

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