DVD鑑賞日記
『沈黙の聖戦』
「沈黙の標的」を見た勢いで、こっちも見返しちゃった。
やー、アクションも、映画としての出来も、こっちの方が全然上だわ!
「沈黙の戦艦」とか初期の作品を除けば、後期のセガールでは、これが最高傑作じゃないか?
監督が「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」や「スウォーズマン」「ワンダーガールズ」など香港の人気シリーズの監督にして、アクション監督としても有名なチン・シウトンだから。
アクションは勿論、キャラクターの立て方うまいしさ。
タイを旅行中に誘拐された娘を救う為、セガールがタイで大暴れする話なんだけど。
セガールの相棒や、ラスボスが、きちんと動ける人なのがいい。
セガールの相棒が、過去に銃撃戦で誤って一般人を射殺しちゃって、それ以来、仏門に入ったお坊さんだとか、グッと来る設定じゃない!
ラスボスが弓矢の使い手だとか、SMの女王様みたいなムチ使いの殺し屋が、戦いの途中、服が破けたら男だったとか、キャラクター立ってる!
またワイヤーアクションも多いんだけどさ。
ちゃんと、板の反動でジャンプしてるとか、ムチで空中にブラ下がってるとか、漫然とワイヤー使ってんじゃなく、ちゃんと、「人間が高く跳べる」理由付けしてんだよね。
セガールの吹き替えのごまかし方も、滅茶苦茶うまいしさ。
セガールが回し蹴りする時だけ、カメラに水滴がついて、顔が見えないとか(笑)
あと、壁を破って外に飛び出すシーンで、飛び散る木片が、ちょうど上手くスタントマンさんの顔を隠すとか(爆笑)
とにかく、セガールは立ち回りの時、後ろ姿が多いんだけど(笑)、戦い終わって振り向いて見栄を切るシーンを必ず入れるから、後ろ姿ばかりでも、不自然に見えないんだよね。
この辺りは、やはり香港スタッフは上手いよね。
でもセガール自身も、後年の作品より、全然、動けてますよ。
惜しくらむは、やはり、香港映画やタイ映画に比べて、格闘がアッサリ終わるというか…
もうちょい、戦いが見たい!という所で終わるのが、ゼロ年代のアメリカ映画だよな。(本国ではVシネマだけど)
あと、忘れてたが、クライマックスで、大オカルトバトルが入るのだ(笑)
ラスボスとセガールが格闘してると、悪の呪い屋爺さんみたいなのが、セガールに呪いをかける!
セガールピンチ!
呪いでピンチになるマーシャルアーツ映画って、そうそうないぞ(笑)
でも、この辺りの展開が画面だとカッコよく見えちゃうんだよなぁ。
さすがチャイニーズ・ゴースト・ストーリーの監督!
未見の方も多いと思いますが、ぜひ見ましょう!
「沈黙の聖戦」ですよ!「聖戦」
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