先日、シェルリード線のユーザー、Sさんに初めて、来訪されました。
早速、Sさん持参のバイオリン、五輪真弓、ラジ等を聴いていただきました。
想像されたよりは、まっとうな音で、安心されたそうですが、「中高域の張り出しが、
楽器やボーカルの微妙な音色の描き分けをマスキングしてしまっていますね。」
とのこと。
ストラディバリが新品のように、五輪真弓も少し若返ったよう。とのご感想です。
カートリッジも色々、聴いていただきました。
L1000の色付けのない素直さなところは好印象、声のふくらみがやや不足、
IKEDA9のダイレクト感、ダイナミックレンジの広さは脅威的だが、非現実的
ライラは、五輪真弓の声はあんなに色っぽく濃厚ではありません。
とのこと。お厳しいコメントのようですが、私としては、IKEDAとライラで現実より魅力的なサウンドを、目指していますから、最大の賛辞と受け取りました。
それではと、
テクニカAT36E、テクニカらしからぬ、華やかさを抑えた素直で高品位、バランスの良い音に感心され、
さらに、シュアーM97HE、 「ライラやイケダのような突出した特徴は何もありませんが、ライブとイメージが重なるバランスの取れた心地よい臨場感(実在感)があります。」
ここで一休み、
Sさんとお話していると、バランス、楽器の音色、歌手の声の音色といった言葉が出てきます。
バイオリンでいうと、ストラディバリとガルネりの違いはもちろんですが、
「奏者による音色の違い」、これを明確に再現できることが目標だそうです。
この要素を描き分けるには、突出した部分があると難しいそうです。
私にはちょっと難しい部分ですが、以前より信頼するマイミクさんからもお伺いしていましたので、
カートリッジはシュアーM97HEのまま、プリをサンスイC-2301Vから、DENON PRA-1001に変更し、再開。
Sさんから、「音のバランスが劇的に良くなりました。中域のうるさい感じが全くなくなって、フォステクスユニットの素性の良さが、一層際立ちました。」「私のリード線はこのアンプで試聴、音合わせしてください。」
とのご感想、アドバイスを頂きました。
ということで、今回の主役は、シュアーM97HE、DENON PRA-1001 という高級でも名機でもない中級機たちでした。これからも大切に愛用させていただきます。
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