という訳で『メイズ・ランナー』を見てきたよ。
高い迷路に囲まれた村に、毎月一人づつ、記憶のない少年が、どこからか運ばれてくる。
記憶のない少年だけの村で、共同体が形成され。
村を囲む迷路の入り口は、朝開き、夜閉じるので、昼間の間だけ、出口を探して迷路を探索する少年たち。
夜は、迷路の中を、恐ろしいモンスターが徘徊するから入らない。
しかも、迷路の奥には、様々なトラップが仕掛けてあるのだ。
という、オイラの大好きな『不条理入った管理社会ネタ』に。
記憶喪失まで絡んでんだから、面白くない訳がない!
ま、冷静に考えれば、登場人物の全員を記憶喪失にした時点で、「なんでもあり」な気がしますが。
で、ここまで書いて、お分かりの通り。
この村には、なぜか若い男の子しか送られて来ないので。
湧き上がる、童貞臭というか、男子校臭(笑)
いや最近、ハリウッドの若い人向けの映画って。
「トワイライト」シリーズ以降、ハンガーゲームとか、ダイバージェントとか、凄く女子力、高いじゃないですか。
未来社会で戦闘しながらも、ヒロインが三角関係に悩む、みたいな!
いや、それはそれで、いいのですが。
今回、『メイズ・ランナー』では、久々に、ボンクラ男子中学生的な楽しさを味わえて、良かったですよ。
色恋沙汰を除けば、男子は男子だけで遊んでる方が楽しい!
もちろん、中盤からは、『蠅の王』的な、共同体内部での、少年達の諍いも描かれて。
この辺りが、本筋の邪魔にもならず、かといって薄味にもならず、絶妙なバランスで上手かった。
そう!
この映画、バランスが物凄く上手いんですよ。
ジュブナイル的な楽しさや、ライトノベルの様なフットワークの軽さもありつつ、逆境やピンチはかなり重く描く。
俺、マイケル・ベイは好きだけど、マイケル・ベイの出現後、ハリウッドの大作アクションて、かなり雑になったと思うんだよね。
トランスフォーマーとか、一連のアメコミヒーロー映画とか。
インパクト重視で、隙間の多いメカが、高層ビルを真っ二つにする様なシーンがある代わりに、多少、お話に変な部分があっても、「そこはそれで、心の目で見てください!」みたいな。
その、「アクション映画の雑になった部分」を、凄く丁寧に、元に戻してる気がしますよ。この映画は。
お話には、かなり強引な部分というか、理屈の合わない部分があるんだけど。
理屈は合わないけど、筋は通ってるというか(笑)
正直、「ハリウッドの大作アクションは、もういいよ俺は」って感じだったんだけど、これなら全然、イケます。
俺みたいなオジさんが見ても面白いけど、多分、中学生が見ても面白いと思うんだよね。
この間口の広さは、なんだろう。
あと宣伝でも、三部作である事を強調されてますが、この一作目は一作目で、きちんとお話にオチが着きます。
ここも、最近、「後編に続く」みたいな映画が多い中、非常に好感が持てます。
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