明日は川崎大師駅前の金山神社でかなまら祭がある。川崎宿の飯盛女たちの願掛けに端を発したお祭りだという。飯盛女を字義どおりに解釈すると、宿泊客の食事の給仕をする女性だけれど、実際には性的サービスを供する存在だったらしい。名前に「まら」が入っているところからしても、セクシャルなニュアンスを含むお祭りなんだろうなぐらいに思っていたのだけれど、職場で話題に出たところによると、地元ではふつうにおちんちん祭りというそうだ。おちんちんの乗った神輿を「でっかいまーらー、でっかいーらー」と掛け声をかけながら、練り歩くそうである。でもって、その神輿をかつぐのはもっぱらオカマさんたちなのだそうだ。なんて素敵なお祭りだろう。ぜひにも観にいきたいのに、明日に限って予定が入ってしまっているのだった。
限界集落寸前の僻地の寒村の奇祭ならともかく、政令指定都市の市役所のお膝元でこれだけ露骨なお祭りがあるのだから素晴らしい。さすが市役所の裏に赤線以来の由緒正しい風俗街の広がる川崎らしいともいえる。
ネットで調べたところによると、「でっかいまーらー」と掛け声をかけるのは三つある神輿のひとつ、浅草橋の女装クラブ「エリザベス会館」から寄贈されたエリザベス神輿で、ピンクの男性器がすっくと鎮座ましましているそうだ。そして、担ぐのはオカマさんではなくて、エリザベス会館の女装者たちだという。華やかそうだ。
ポスターによると、海外でもウタマロ・フェスティバルと呼ばれて知る人ぞ知るお祭りらしい。性器の結合から新たな生命が誕生することにことよせて豊饒を願う祭りは、世界各地にあるものだけれど、ヨーロッパではキリスト教に駆逐されてほとんど残っていないので珍しいという。そんなことより、海外では歌麿=春画なのか気になるところではある。歌麿的にはそれでOKなのだろうか。こっちが気を揉むことでもないが。
来年こそはなんとか都合をつけて観にいこう。
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