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2014年04月13日23:56

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“アンブッシュ!” 分隊作成

 『アンブッシュ!』はきわめてユニークなシステムで、第二次世界大戦終盤のフランスでの戦闘を扱う、一人向けボードゲームです。1984年にアメリカのビクトリー・ゲームズから出版され、1983年度のオリジン賞を受賞し、日本語版は翌1985年にホビージャパンから発売されました。
 プレイヤーは兵士h八人からなる軍隊における最小の戦闘単位、分隊を率いてドイツ軍の守る地域を偵察し、敵兵士を発見し、これを制圧していきます。
 タイトルがアンブッシュ(待ち伏せ)であるように、もっぱら敵が隠れているところへ進入していくわけですから、ゲーム開始時、マップ上にドイツ兵の姿はありません。このゲームにはビュースリーブが備えられており、このビュースリーブにシナリオごとの任務カードをセットし、配下の兵士がへクス(マップ上に敷き詰められている六角形のマス目)に入るたび、任務カードの対応するへクスについて記されたパラグラフナンバーを読みとり、これまた備えられたパラグラフブックのナンバーに対応するパラグラフを読むことで、敵を発見したり、なにかしらイベントが発生し、プレイヤーがそれに対処していくことでゲームは進行します。

フォト
[ビュースリーブと任務カードとパラグラフブック]

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[ビュースリーブに任務カードをセットしたところとパラグラフブックの内容]

 時代がまたちょっと下ると、すべてコンピュータで処理すればええがなということになるのですが、当時はまだこれらをすべて扱えるほど高性能な個人向けコンピュータなんてありませんでしたし、発売から30年、ぐるっと時代が一巡した今となっては、これをまた手作業でちまちまやるのもオツなものだったりします。

 このゲーム、日本語版が出た後に友人が買って貸してくれまして、最初のシナリオをプレイしてみたのですが、負傷した副隊長に苦し紛れで手榴弾を投げさせたら、外れて自分のところに跳ね返ってきて、えらい目にあった記憶があります。
 北海道に引っ越したその友人が「処分するけど、いる?」と言ってくれたので、「いる!」と答えて送ってもらいました。追加モジュールの『ムーヴ・アウト!』と太平洋戦域版『バトル・ヒム』(日本兵がヤシの木の上から降ってくるそうです。日本人て野蛮ですね)もあるので、けっこう遊べそうで今から楽しみです。

 さて、どうせプレイするなら、各シナリオを単発でやるより、すべてのシナリオを同じ分隊で順番にクリアしていくキャンペーン・プレイの方がおもしろいだろうし、分隊も出来合いのものが用意されてはいますが、自分で作った方が思い入れもできてより楽しめるのではないかという気がして、作ることにしました。
 分隊を作る方法はいたって簡単でして、十面体ダイスをひとつ振り、出た目に応じて獲得した分隊ポイントを割り振って兵士を購入します。出た目は6で分隊ポイントは39でした。
 兵士はそれぞれイニシアチブ(IN)、知覚力(PC)、火器技量(WS)、運転技量(DS)、移動力(MPA)の5つの属性、さらに指揮能力の有無からなりますが、コストはINと指揮能力の有無で決まります。もっとも、他の能力もINに準じて決まってきますから、基本的に高価な兵士ほどなんでもできるし、安い兵士はその逆ということになる傾向はあります。
 少し細くなりますが、兵士のコスト一覧を以下に挙げておきます。

5c(21)
4c(13)
3c( 8)
3 ( 5)
2 ( 3)
1 ( 1)
0 ( 0)

 左がINの値、cは指揮能力、右のかっこの中がコストです。
 コストの指標になっているのをみてもわかる通り、分隊の構成を考える上で最も重要なのがINと指揮能力でして、戦闘中、同じへクスにいる兵士のINを足して5未満の場合、その兵士はパニックを起こす可能性があり、指揮能力のある兵士は2へクス離れたところにまでに自分のINを及ぼすことができます。このゲーム、同じへクスに兵士がかたまると手榴弾や連射兵器で甚大な損害を被ることがあるので、指揮能力のある兵士をどこに配置するかはけっこう重要です。
 さて、そのあたりを考慮しつつ、分隊を作っていくわけですが、まず最低限の要員として、予備も考えて指揮能力の持ち主が二人、それから偵察役として高いPCの持ち主が1人が必要と思いました。
 最も安い指揮能力の持ち主がIN3で8ポイント、二人で16ポイント、偵察役に指揮能力は必要ないとして、指揮能力なしで最もPCが高くなりそうなのはやはりIN3ですが、指揮能力がなければ5ポイント、あわせて21ポイント。少なくともこれを確保すべきラインとして、あとはいかにポイントを無駄なく消化できるか組み合わせを詰めていきます。
 他に考えるべき点としては、ポイントを一部の兵士に重点を置いて割り振るか、できるだけ均等にするかですが、前者の場合、分隊としてのパフォーマンスは上がるかもしれませんが、エースが負傷した場合のダメージが大きくなります。勝てないまでも負けにくい分隊を作ることを目指し、後者を選択することにしました。

 さて、そんなこんなでいろんな組み合わせを試してみた挙句、IN4とIN3の指揮能力持ちが1人ずつ、IN3の指揮能力なしが1人、IN2が4人、IN1が1人という編成に落ち着きました。IN2が4人というあたりは、まずまず層が厚い感じで悪くないと思います。
 さて、これで各人について他の能力を決めるためにサイコロを振っていたわけですが、INのリーダーのPCとWSでいきなり最低の目を出し、先行きに暗雲が立ちこめます。反してDSでは最高の目が出まして、まあ、指揮官が真ん前に出るのも危なっかしいし、運転手兼用も悪くないかと思わないでもなかったのですが、指揮能力なしIN3のPCでも最低の目が出て4になり、分隊の索敵能力そのものも危なっかしくなってきました。
 IN2の中からPCを5にした兵士が出てきて、どうにか分隊としてPC5をキープしましたが、正直ちょっとやばい感じです。しかも、全員の能力が決まった時点で武器技量WSの−1(下手)が半分の4人、0(ふつう)がその半分の二人、+1(うまい)は残りの二人といったありさまで、致命的な弱点こそないものの、微妙に足りないところばかりでおよそ長所のない分隊が出来あがってしまいました。こりゃ、出来合いの分隊を使うべきだったなと思いましたけど、後悔先に立たずで仕方がありません。
 兵士のユニット(コマのこと)には、それぞれAからHのアルファベットが振られているので、名前の頭文字もそれに合わせることにしてネーミングし、以下の分隊ができあがりました。

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 さて、最後の武器ですが、これもサイコロを振ったところ、8が出て34になりました。これもちょっと低めですが、武装は最悪の場合、すべて半自動のガーランドでも仕方ないと思っていましたから、少し儲けたぐらいの感じで、この分隊では珍しく射撃のうまい副分隊長の Bernard にはトンプソンのサブマシンガン、Gilbert にはブローニング自動小銃を持たせました。
 弾薬はサブマシンガンと自動小銃は射撃のたびに半分の確率で消費するため、この二人には持てるだけ持たせ、他の兵士には手榴弾を1つか2つ、残ったポイントはすべて弾薬に割り振ってできるだけ持たせました。

 こうして、やや心もとなくはありましたが、とにもかくにも分隊の作成は終了しました。

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