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17日から20日日曜日まで、札幌出張ついでに汽車旅しながら函館競馬を観戦しに函館へも行った。
20日は、前夜宿代わりに青森から乗ってきた夜行列車で朝6時過ぎに札幌に着き、札幌7時発の特急で10:11に函館に着いた。
前日は風呂に入っていなかったから、競馬場に行く前にまずは風呂に入ることにしていた。
函館駅前から市電に乗って、終点の湯の川まで行く。
函館市内最大の温泉街、湯の川温泉である。
湯の川地区には何軒かの銭湯があるが、お湯はどこも温泉で、しかも午前中から営業している。
今回は、市電通りに面している「山内温泉」に寄った。
男女別の入口で、戸を開けると男女の更衣室の間の高い位置に番台がある。入浴料金420円を払って靴を脱いで上がる。
早速裸になって浴室に向かう。
浴室の中央には、中で仕切られたさほど大きくない浴槽が1つ、洗い場には据え付けられて手に持てないシャワー、小さな腰掛けとケロリンの黄色い洗面器も積み上げられている。
典型的な昔ながらの銭湯だ。
体を洗ってから、浴槽に入る。
浴槽は仕切りがあり、下流の小さい方が温度が低いそうで、そっちに片足を突っ込む。
めちゃめちゃ熱い。
もう片方の足を入れるどころではない、あまりの熱さに突っ込んだ足を引き上げた。
いったん冷まして、今度は心してそろりと片足を入れる。
やっぱり熱いが、何とか持ちこたえ、もう片方の足も入れる。
だめだ、熱過ぎる。
再び上がり、熱くなった足を冷ます。
もう熱さは分かっているから大丈夫だ。
覚悟して再び浴槽に入る。
浴槽に両足を入れて立ち、熱さに耐えながら徐々に体を沈めていく。
今度は大丈夫だ。
しばらくすると、足の指が熱さでぴりぴり痛い。
いつも、温泉では湯舟に浸かって300数えるのだが、100で限界、ギブアップだ。
洗い場に上がり、10分ほど体を冷ましてもう1回浴槽に浸かる。
お湯を舐めてみると、ほんのり塩辛い。
。
いいお湯だ。
しかし、やっぱり熱くて100秒が限界だった。
ぬるい方ですらこれだから、仕切りの向こう側の熱い方などとても入れない。
浴槽からは温泉が掛け流しにされ、洗い場に流れ出ているが、流れ下るラインに沿って石灰華が堆積している。
風呂から上がって、更衣室でしばらく裸のままほてった体が乾くのを待つ。
相当に時間が掛かる。
その間、番台のおばちゃんと話をした。
昔は旅館もやっていたこと、今の経営者が経営を引き継いだのが昭和19年だから、その前から温泉旅館だったらしいので、ものすごく歴史が古いこと、朝6時から営業しており朝風呂も可能なことなど。
ふと目にしたうちわを見てびっくり、20年以上前の1989年に函館で行われた巨人戦のうちわだった。
20年以上前のうちわである、物持ちいいな。
ちょっと熱いがいいお湯の温泉で、前を市電が走る音も聞こえる風情ある懐かしい感じのいい銭湯だった。
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