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連休最終日、12日は、帯広に夕方まで滞在したから、夕食も帯広で食べて帰ることにした。
普段、豚丼にはあまりソソられないボクだが、黒くて苦い豚丼が名物の店がある、と聞いて、気になっていた。
よしっ、それを食べてみよう。
黒くて苦い豚丼を出すという「鶴橋」に着き、メニューを見ると、見事に豚丼しかない(豚丼以外にあるのは味噌汁だけ)。
カウンターに座り、豚丼(850円)と豆腐の味噌汁(100円)を注文(なめこの味噌汁は150円)。
カウンターから、豚丼を作っている様子が見える。
薄めの豚肉をソテーして、そこにドロッとした黒い液体を並々と注ぐ。
沸騰したら砂糖と白胡椒を投入して、かきまぜながら再び沸騰したら火から下ろす。
黒い液体にまみれた豚肉をご飯の上に並べて、グリーンピースを乗せて完成。
さあ、どんな味がするんだろう?
肉の厚みは薄く、それだけでも一般的な分厚い肉の豚丼とは一線を画している。
それが真っ黒なんだから、どんな味がするのか想像がつかない。
まずは豚肉をひと口かじってみる。
薄いのに、柔らかくはなく、結構歯ごたえがある。
味は、甘いがほろ苦い。
黒いのはソースではなかった。
たぶんカラメルだ。
きっと、それが焦げて苦いに違いない。
コーラを煮詰めたらこんな味になるんだろうか?
やったことがないから分からないが、独特の苦みとコクがある。
煮詰められたカラメルの粘りで肉が固くなっているようだ。
非常に特徴的な、くどいくらいの味の豚丼だ。
これが先代から受け継がれた名物豚丼の味なのか。
強烈だが、なかなかイケるじゃないか。
そして、豆腐の味噌汁に入っている豆腐までも独特で、ワンタン状で薄っぺらい豆腐だ。
これも珍しい。
創業86年と言う「鶴橋」、こりゃ名物になるは。
思わず納得したのであった。
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