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2009年09月17日21:00

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改善策より改革案

「なぜ」は、やる気と成長を止める質問
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=963627&media_id=77

成長を促すコーチングとして、ここに書かれていることは基本的なことだろう。
大学の教育過程でも初歩に教えられることだし、実社会においても上司の心得として普通に要求されることだ。


でも、現実には圧倒的に「なぜ、できないんだ」との叱責ばかりが職場であふれている。
「どうしたら」という建設的な未来志向はなく、過去の責任追及ばかりがなされる。(言わずもがなだが、教育とは未来志向だ)


『なぜ』そうなのか。
それは単純明快。上司は部下を教育するつもりはさらさらないからだ。


上司にとって部下とは自分の手足、道具でしかない。優しく教導してやらなければならないようなのは無能力として切り捨てるべき対象であって、厳しい責任追及の中でへこたれずに要求を満たしていく者だけが社会人として認められるべきなのだとの考えが底辺にあるのだ。
社会とはそういう厳しい弱肉強食の世界だ。温室で柔に育てたところで本人のためにもならない。との信念が根底に流れているのだ。
「獅子はわが子を千尋の谷に落として」などの根拠のない教育法やスパルタ教育の方が有効だと本気で思っている。



教師やコーチのように、教えることが仕事なら「教える」こともやぶさかではないが、上司にとって仕事の上で部下に教育を施すのはおまけみたいなもので業務の一環だとは思っていない。
そうしたことが評価されるような仕組みにもなっていない。 いや、逆に部下が成長することは自分の地位が脅かされかねないマイナス要素ですらある。
例えばカメラマンがアシスタントに手取り足取り技術を教え、自分同様の仕事が出来るようになるまで教育したら、そのアシスタントは間違いなく独立して彼の仕事を奪っていくだろう。
そういう関係は同一職能の中では避け得ないジレンマだ。そして少人数規模の会社、たいていの中小企業はそうした同一職能で上下関係が作られている。

一方で、例えばプロ野球の監督などは選手とまったく職能が違う。上司ではあるが部下の選手が有能になってくれない限り監督は飯の食い上げになってしまう。
だからそこでは教育はおまけではなく本業となる。そしてそこでは主役は当然選手なのだから、上司ながら監督の方が給料は安い。
こうした関係は一般社会ではむしろ少数派だろう。一部の研究機関やトレーダーだとかの個人的力量が重視される世界だけではないだろうか。


よく、日本型企業は職域横断的な前者の形態をとり、欧米は役割分担がきっちり分かれている後者の意識が高いと言われる。

こういうコーチング理論というのは欧米の受け売りだから、そういう日本の現実に即したものとはなっていないのだ。


このレポートは「なぜ」でなく「どうしたら」を使って改善していくべきと言っているのだが、このレポート自体は「なぜ」の観点が足りないのではないか。
「どうしたら」良くなるかは実はたいていの人たちがすでに知っている。
この記事に付いたコメントの多さがそれを証明している。みんな「そうなんだよなぁ」と首肯しているコメントばかりだ。
けなされるよりほめられたほうが人は伸びるものだ。過去の失敗の責任追及でなく未来に向けて失敗を起こさない方法を考えるほうが有益なのは、誰にだってわかっていることだ。

なのに現実がそうならないのは「なぜ」なのかを考えなければ、このレポートは責任追及しかしない上司同様建設的なものとはならないだろう。

「なぜ」を使わず「どうしたら」を使えばよくなると提言するのはたやすいことだ。
しかし、「どうしたら」なぜをつかわずどうしたらを使うようになるかを提案しなければ、それは絵に描いた餅に過ぎない。

そのためにはおそらく組織的な変革が必要になるのだろう。
単純に欧米企業型の組織にすればいいというものでもない。日本人の職業観や行動哲学などとすり合わせた新たな組織作りをして、環境が整って初めて「なぜ」を使わなくなるのだ。


こういう小手先や上っ面の改善策でなく、そういう実効性のある改革案というのが本当は求められているのではないだろうか。


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面談や部下との普段の会話であなたは「なぜ?」をどのくらい使っているでしょうか? この「なぜ?」という質問は相手のやる気と成長に影響力を及ぼします。

■「なぜ」の使いすぎは要注意

 部下が目標達成しなかったときや部下が約束を守らなかったとき、あなたはどのような関わりをしているでしょうか? 

「なぜできなかったんだ」
「なぜやらないんだ」
「なぜ売り上げが上がらないんだ」
「なぜ目標達成できなかったんだと思う?」

 もしこんな台詞が出ているとしたら、部下との関わりを少し見直す必要があるかもしれません。こうした場面こそ、部下のやる気や能力を上げる絶好のチャンス。今回は「なぜ」の使い方を通して、部下を活かす方法について考えてみましょう。

■「なぜ」が人に与える影響

 あなたが部下に対して「なぜ」を使うとき、相手からどのような反応が返ってくることが多いでしょうか? 「なぜ」という言葉は人を萎縮させたり、防御態勢に入らせるという側面があります。それは、「なぜ」は相手に説明を求める質問であるとともに、責任を迫る意味もあるからです。逆に、これまであなた自身が「なぜ」を問いかけられたときを思い出してみて下さい。

「なぜ宿題をやらなかったんだ?」
「なぜ部屋の片付けができないの?」
「なぜ成績が上がらないの?」

 こういう言葉が出てくる時は良いことをしたときよりも、悪いことをしたときや上手くいかなかったときのほうが多いでしょう。先生や親からの「なぜ」に反省の促しや責任を迫る意図を感じ取ってきた私たちは、「なぜ」という言葉を聞くと無意識に防御態勢に入ってしまうのです。

 そのため、「なぜ」と問いかけられると、相手は「申し訳ございません。私の不注意で」「がんばってみたのですが」と反省モードに入ったり、「他に優先することがあって」「不況のせいでどこも話さえも聞いてくれなくて」と言い訳モードに入ってしまいます。

 上司であるあなたが欲しいのは、反省でも言い訳でもなく、問題究明や未来に向けての一手です。しかし、相手の理由をすぐに知りたいがために、「なぜ」という言葉を使ってしまいます。あなたの意図がどうであれ、往々にして「なぜ」は相手を萎縮させ、やる気を奪う関わりになりかねません。

■「なに」と「どのように」に置き換える

 「なぜ」の代わりに「なに」「どのように」を使うことで、相手に客観的に事実を捉えさせ、原因や理由を考えさせることができます。たとえば、「なぜ」は次のように言い換えることができます。

・「なぜできなかったんだ」
  「できなかった原因は何だろうか?」(「なに」の活用)
  「次はどんなふうにやろうと思っている?」(「どのように」の活用)

・「なぜやらないんだ」
  「何が障害になっている?」(「なに」の活用)
  「どんなふうにするとやりやすいかな?」(「どのように」の活用)

・「なぜ売り上げが上がらないんだ」
  「売り上げが上がらない原因はなんだろうか?」
  「売り上げを上げるために他に何が必要だろうか?」(「なに」の活用)
  「売り上げを上げるためにどのようにするといいだろうか?」
  「売り上げを上げている人は、どのようにしているのだろうか?」(「どのように」の活用)

・「なぜ目標達成できなかったんだと思う?」
  「目標達成に向けて、今回の体験からなにを学びましたか?」(「なに」の活用)
  「どうやったらうまく目標達成できただろうか?」(「どのように」の活用)

 このように「なに(What)」や「どのように(How)」を上手く使うことで、相手を反省や自己防御といった「止まった状態」から、原因を明らかにしたり次に進める方法を考えるという「動き出す状態」へ導くことができます。

■やる気・成長をあげる質問とは?

 やる気・成長をあげる質問の言葉を置き換える、有効なポイントを紹介しましょう。

・過去に留まらず、未来に目を向ける
 過去を変えることはできません。そのため質問が原因究明など過去に留まってしまうと、相手は反省しかできません。「次はどうやってみるか」など、これから行動できる未来にステージを移す質問を加えることで、部下の行動や思考を促進することができます。

・経験を引き出す
 過去を扱う際、かつて経験したことで役に立ったことや失敗から学んだことを具体的にすることで、未来に活かす知恵にすることができます。過去を扱う際には事実の確認に留まらず、そこから相手が学べる環境を用意することで相手のやる気や能力を上げることができます。

・考えさせるのではなく、一緒に考える
 相手だけに考えさせて答えを出させるのは、相手を緊張や萎縮させてしまいます。本人の成長のため実際には上司は口をはさまず本人に考えさせるとしても、一緒に考えるという姿勢を見せることで相手に安心感や信頼感を生ませることができます。

 今後、面談や普段の会話のなかで「なぜ」を使いたくなったら、一度それを飲み込んで、上記のポイントを意識しながら「なに(What)」アプローチを実行してみてください。今まで以上に必要かつ有効な情報を部下から引き出すとともに、部下のやる気をアップさせることもできることでしょう。

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