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2007年04月28日23:30

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愛しのレジ子ちゃん

37歳、暴挙に出る。

四年間の沈黙を経て我輩は一人の女性に声を掛けた。
彼女はコンビニでレジをしてる女の子だ。
笑顔が大変可愛らしい我輩お気に入りの娘である。
営業スマイルと言えばそれまでだが、とにかく笑顔が可愛らしいのだ。
もう二年以上もそこでバイトしていて我輩と顔見知りではある。
名前が分からないから我輩は彼女をレジ子ちゃんと呼んでいた。
最初はビックリしていたが、彼女は自分を「私はレジ子」と認識したらしく、
我輩がレジ子ちゃんと呼んでも驚かなくなった。

年末、レジ子ちゃんをお茶に誘おうと意を決して声を掛けようとした。
レジ子ちゃんがいるレジに並んでいたのだが、レジに並んでいた俺様の前のオッサン(俺もオッサンだが・・・)がレジ子ちゃんを飲み屋に誘いやがった!
レジ子ちゃんは断るわけでもなく答えを濁していたが、これで次に俺がお茶に誘ったら真のバカだ。
私の一世一代の計画は水泡と化した。

新年、レジ子ちゃんをお茶に誘おうと意を決して声を掛けようとした。
レジ子ちゃんがいるレジに並んでいたのだが、次が俺の番のレジだったのに「二番目にお待ちのお客様、こちらにどうぞー」と余計な事をお兄ちゃん店員がぬかしやがって更なる計画は水泡と化した。

そして今日、遂に計画が成就したのである。
店内に人が少ない。第一段階クリア!
周りに人がいない。第二段階クリア!
レジ子ちゃん存在。第三段階クリア!

「やぁるなら、今しかねぇ〜〜♪」
『北の国から92’巣立ち』の五郎さんの歌声が私に勇気を与える。

「こいつをレジ子ちゃんに読んでほしいんだ」
私は一通の手紙を渡した。
「はい」
と、レジ子ちゃんはすぐに手紙を我輩の目の前で読もうとするから、
「ぎゃあ!恥ずかしいから今はダメ!!」と私は必死に拒んだ。
結局の所、手紙を渡しただけだったが自分の意思は伝わるはずである。
失敗したら後は無い。
家の前、歩いて30秒の便利な店だから使えなくなるのは非常につらい。
だが、たとえ使用不能になっても悔いは無い。
手紙には我輩の電話番号が記してある。
電話が鳴る度、歓喜と恐怖が私を襲う。
もし、最悪の結果が訪れた場合にはmixiを半年は休業する事をここに宣誓します。

              了
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