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2023年08月07日22:08

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「グレンダイザー」50年ぶりアニメ化 キャラクターデザインは貞本義行さん

「グレンダイザー」50年ぶりアニメ化 キャラクターデザインは貞本義行さん
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=32&from=diary&id=7517847

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1970年代のアニメ「UFOロボ グレンダイザー」が、2024年に「グレンタイザーU」として復活する。放送を含む様々なプラットフォームで公開する予定だ。

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 「機動戦士ガンダムSEED」「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」などを担当した福田己津央さんが総監督を務める。キャラクターデザインは「新世紀エヴァンゲリオン」「サマーウォーズ」などの貞本義行さん、脚本は「機動戦士ガンダム 水星の魔女」「コードギアス反逆のルルーシュ」などの大河内一楼さんが手がける。


 UFOロボ グレンダイザーは、「マジンガーZ」「グレートマジンガー」の後番組として1975年から1977年まで放送した永井豪さん原作のロボットアニメ。日本ではマジンガーZの人気に隠れがちだが、欧州、そして中東でも人気を博したことで知られる。


 グレンタイザーUの配給を担当するサウジアラビアのマンガプロダクションズは、「愛されているシリーズ、グレンダイザーの復活は、世界中のアニメファンにとりエキサイティングな展開です。ダイナミック企画と緊密に協力し、長年のファンだけでなく、新しい世代の視聴者にも『グレンダイザーU』を届けることを目指します」(ブカーリ・イサムCEO)としている。


 永井豪さんは、今回の発表にあたり「『グレンダイザーU』という作品を通じて、国が違っても人間の喜びや幸せは同じなのだと、世界中の人々と共感出来ればうれしいです」とコメントを寄せた。
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鉄人が戦争中の間に合わなかった最終決戦兵器という設定であったように、マジンガーZは負けた戦争の反動としての、メカニックによる、言わばアメリカ軍を全て駆逐できる技術的結集としての存在であった。

早い話が沖縄戦にこれを一台投入できたなら、沖縄が陥落する事はなかった、そういう意味合いが通奏低音にある。ではマジンガーが原爆の炎で焼かれたらどうなるのか、この矛盾はその後の時代を生きる人の宿題である。

その流れの中で敗北する事が戦争の敗北と重なるのが自然であるならグレートという形で蘇るのもまた自然であろう。敗北した所から再び立ち上がる隠喩としての存在であったが、グレードは代理であったから反感もあった。

だからグレートの最後では負けた当人である甲児が、代理としてのグレードと超えて勝負し勝利する必要があった。鉄也の勝利だけでは駄目だったのである。

その流れで言えば、グレンダイザーは、傍流であった。だから日本ではそこまでのテーマ性を内在していないように感じられる。そもそも大介が宇宙人(地球人でない)であった。それはよそ者であった。外人である。ある意味では海外との交流によって入り込んできた外国人のような存在であった。故に主人公としては思い入れに弱い所があった。

所で海外はその点が良かったのか、なぜか爆発的人気を得る。グレンダイザーの滅亡させられた王の末裔という設定が、強く感情を揺さぶるのだろうか。この辺りはスーパーマンとも通底するのだろうか。

いずれにしろグレンダイザーは帰る場所を失った人が新しい場所で生きる物語であるし、それは今の時代では難民や移民の物語ともいえる。幸福にもたまたま助ける力を持っていた。根本ではなんの義理もありはしない。世が世のなら攻める側であってもおかしくない。

グレンダイザーは文法的にマジンガーの流れの上にはない。兜甲児がいなければ同じシリーズとはいえ一切の繋がりは必要なかった。という事は、そこに何らかの繋がりがあって、どのような繋げ方をするかでこの作品はどうとでもなる。また人間関係がグレート以前と違って、家族的な感じが強い。その辺りも作品の独自性なのだろう。

フランスの人にしろサウジアラビアの人にしろ、どこにそこまでの共感を持ったのかは恐らく日本人には理解できない部分があると思われる、優れた作家たちの生み出した完成度の高い作品だったおしても、その何かが極めて偶然的だったのだと思う。そのような奇跡がリメイクでも込められるか、なかなかに大変な作業だと思う。

フランス哲学には何となく他者というものを受ける。これはフランス王朝を自ら破壊し、その後の殺戮をした歴史が自らを他者としてしまったせいなのか。ナポレオンに裏切られつつ親愛を感じる心性のものか。

カミュの不条理という感覚、サルトルの実存への虚無感、その根底には近代人が何気なく感じる共同体への不信とか、消失というものがあるとするならば、グレンダイザーは、そういうものに対してのアウフヘーベンであったと解釈するのが相応しいだろう。

ナチスに敗れたフランスが戦勝国になったとしても何も失っていないとは考えにくい。常にイギリスとは違う考え方をするフランスという存在において、ならばグレンダイザーはは、失った虚無を取り戻すための何かが作品に宿っていたのではないか。同様に鋼鉄ジーグに惹かれたのがイタリアであるのにも何かがあると考えたい。

グレンダイザーにはメカニックに自分たちには理解できない力があって、その所有者であり他者でもある主人公と社会との繋がり方が新しい。そこには絶対的な信頼関係がなければ成立しない関係がある。

もし大介が地球を憎んでしまえば簡単に敵になってしまう。それがなぜ信じられるのか。この問いは、自分はデュークフリードなのか、それとも兜甲児なのか、この構図に、何か希求的なものが潜んでいるように思えてくる。

もし彼が地球の独裁者になりたいと願えばどうなってしまうのだろう。
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