立ちはだかるプライドという壁

とある記事にこんなことが書かれていた。

多くの芸能人の引退後の行く末は、

まず、みんなが早く自分のことを

忘れてほしいと思うことが多いらしい。


芸能界にいたときは、知名度がメリットに

向かうが、引退後にはデメリットになる。

道で出会えば、忘れたいことを

掘り起こされる日々が続くと言う。


ただ、それと同時に、

本当に忘れられることの恐怖も付き纏い

自分という存在を忘れて欲しい、

忘れて欲しくないという葛藤が襲う。


そして、いざ、新しい仕事に向かう時も

新しい仕事など見つからない。

正しくは、仕事などいくらでもあるが、

一度味わった華やかな舞台。

立ちはだかるプライドという壁。


別の業界では、Jリーガーの約4割が引退後

メンタルヘルス不全に陥るという。


いずれにしても、華やかな舞台への道は

険しくも短ければ、舞台から降りたら

また、自分と向かいあう日々が続く。


行き着くところは、

アイドルに限った話ではないのかもしれないが

大きな海から、華やかな餌で

若い人々を次々と釣り上げてゆき

水槽に入れて、綺麗に映しながら

ビジネスとして売り出すとしたら

その後、崖の上のポニョみたいに

自分で大きな海に帰ろうとも

海に戻されることになろうとも、

ちゃんとまた、大きな海で

正しく泳げるようなケアが

きっと必要なのだろう。


それが綺麗な水槽であればあったほど。


かつて泳いでいた大きな海。


芸能界という世界は分からないが

多くの人が泳ぎ方を忘れるほど、

それは狭く小さい水槽なのかもしれない。


いつの日か、彼女が一人の人間として、

大きな海でまた自分の泳ぎ方を

取り戻せることを願いつつ。


■元SKE・山田樹奈被告、起訴内容認める　投資名目詐欺
(朝日新聞デジタル - 06月25日 18:55)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6568637