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2021年05月13日02:59
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憲さんの歴史的大発見！江戸時代、日米安全保障条約は存在した！『安政の日米安保条約』！��
(続き)
ペリー「では、交易の件はなぜ承知されないのか。そもそも交易とは有無を通じ、大いに利益のあること、最近はどの国も交易が盛んである。それにより諸国が富強になっている。貴国も交易を開けば国益にかなう。ぜひともそうされたい。」
ペリーの言うことは当時の国際世論から言えば妥当であろう。しかし、それは砲艦外交で強要されるものではない。
林「交易が有無を通じ国益にかなうと言われたが、日本国においては自国の産物で十分に足りており、外国の品がなくても少しも事欠かない。したがって交易を開くことはできない。先に貴官は、第一に人命の救助と申された。それが実現すれば貴官の目的は達成されるはずである。交易は人命と関係ないではないか。」
林はペリーの「人命第一」の言質を逆手にとって反論したのである！
これに対してペリーはしばらく沈黙、別室で考えた末に答えた。
ペリー「もっともである。来航の目的は申したとおり、人命尊重と難破船救助が重要である。交易は国益にかなうが、確かに人命とは関係がない。交易の件は強いて主張しない。」
ペリーはあっさりと折れたのである。
これについてこの本の著者加藤先生は「その原因はペリー自身の混乱にある」と書いている。
そうだろうか？
確かに、この段階で大統領の国書にある交易を拒否されて「ふざけんな！こっちはガキの使いでここまではるばる来たんじゃねー！」と更なる恫喝をかけることもできたはずである。
しかし、ペリーは長考の末に折れた。
これは、実際には大統領から発砲禁止の命令があって、事実上軍事行動が封じられていたことと、要求の�，鉢△気┝�け入れられれば「まっ、いいか！」と考えたからであろう。
交易については、その後の交渉でゆっくり詰めればいいと思ったに違いない。
そして、実際そうなった。
また、この林大学頭との交渉で「この相手は頭が切れる。交易についての交渉はもっと腰を落ち着けてしなければうまくいくまい！」と考えたからかもしらない。
いずれにせよ、林復斎の手柄である。
この日の交渉はここで終わった。
そこでペリーが「これは清国とアメリカ合衆国との交易を定めた条約書である。交易はこのように公平なものであることを示すために持参した。先刻とおり、交易の件は主張しないため不要であろうが、せっかく持参したのでご覧いただきたい。」と冊子を日本側の応接掛に渡した。
ここまで用意したのは執念であろう。
驚いた。
これを林大学頭は「断る理由はないので拝読する」と受け取っている。
当然、貪るように読み込んだのであろう。
この日は幕府方が、昼食に300人分の献立を用意して大宴会が催された。
この正餐は幕府御用達の江戸日本橋浮世小路にある落語でもお馴染みの料理屋「百川楼」が請け負ったそうである。これはよく落語「百川」のマクラでも語られる。
参考
↓
【百川】
https:/
しかし、以前から憲さん日本橋の料理屋がどうして当時鉄道もないのに横浜での宴会の料理の仕事を請け負えるのか疑問だった。
これにもこの本は答えを与えてくれた。
おそらく、請け負ったのは百川だったのだろうが、百川はそれを、以前百川で修行して後に浦賀の宮ノ下で開業した岩井屋に下請けに出したみたいである。
そうすれば、この話はがぜん合点がいく。
しかし、それでも浦賀から横浜は距離があるのだが…。
３月13日、ペリーから日本側応接掛に書簡がきてアメリカからの土産物の目録が届いた。有名なのは蒸気機関車のミニチュアモデルである。他に鋤(すき)などの農具、種子などもあった。
アメリカ側は日本からの返礼の要求目録を渡している。漆塗りの箪笥やテーブルなどと共にやはり種子を挙げている。これは植物愛好家のペリーらしいものでもあった。
アメリカ側の土産物は同日陸揚げされ、日本側の贈り物をアメリカ艦船に運ぶ際には力士が使われた。
3月17日、林大学頭とペリーの交渉が再開された。
ペリー「(薪水食料などの)供与の品物をどの地で受けとるのが良いか。ここで応接となったから、今後もこの地(横浜)に参りたいが、その他五、六ヵ所の港を決めていただきたい。さもなければ、どの港でも勝手に船をつけて良いということに願いたい。」
ペリーは当地横浜は当然、さらにはより多くの港の寄航を許可しろと大きく出てきた。
これに対して
林「薪水などを渡す場所は、かねてから長崎ときめてあり、その地ですべての外国船の応対をしている。長崎にこられれば、いつでもお渡しする。横浜の昼食は外国船が来るべき場所ではない」とにべもない。
ペリー「長崎のことは承知しているが、まことに不便な場所である。(中略)ぜひとも日本の東南に五、六ヵ所、北海に二、三ヵ所の港を定めていただきたい。そうすれば、他の港に勝手に入るようなことはしない。」
たしかに、薪水食料を供与するなら多くの港を許可してほしいのは理屈だろう。長崎一港では心もとないのは確かだ。
林「数ヶ所の港を決めることはできないが、長崎が不便であれば、他に一ヶ所を定めることができる」
Σ(￣□￣;)ハッ！
たった、一港？
それは、ちょっとペリーにかわいそうでしょ。
ペリー「一ヶ所と言わず、少なくとも三、四ヵ所を定め、そのうち一つは神奈川(横浜)に願いたい。」
ここでもわかるよう、ペリーは当初「どの港でも勝手に船をつけて良いということに願いたい。」と出ていたのを林大学頭は交渉で、「少なくとも三、四ヵ所」まで縮小している。完全に交渉は林大学頭ペースなのである。
それにしてもペリーは相当横浜が気に入ったようである。
当時は全然開発されていなかったからであろうか？
林「神奈川は承知できないが、いずれも東南の地に都合の良い場所を定める所存である」
ペリー「東南の港とはどこか」
林「その場所の件は新規であるため、良く調べた上でないと返答しかねる。」
それは、当然だな。
ペリー「お手数をかける。検討に時間を要するのは理解できるが、私は全権であるから私の判断で決めることができる。貴方も同様に全権を付与されている。即答できないと言われるのはおかしい。是非とも即答願いたい。」
ペリーさん、それはちょっと違うでしょ。理屈がむちゃくちゃ。
すると林大学頭が反論した。
「無理なことを言われる。昨年の貴方の書簡(国書)に(開港候補地の)地名などがあれば当方も考えたが、地名もなく、ただ南方に一港をとあるだけであった。(長崎)それほどお急ぎなら、なぜ昨年の書簡に認められなかったのか」
林大学頭の一本勝ちである！
ペリー「確かに昨年の書簡には記していない。したがって両三日はお待ちするが、なるべく早くお答え願いたい」
林「来る二十四日(7日後)の面会のさいにお答えする」
やはり、交渉は林ペースである。
翌18日の林メモには「長崎のほかに一港を開く件は容易ではない。上申しなければなるまい。明日には林と井戸が江戸へ行くことを相談した」と記されている。
林も真剣に長崎以外の開港を模索しているのである。
そして、19日に林と井戸は江戸に出立、即日登城、翌20日も登城した。幕閣と開港地を検討したのであろう。
さらに、この日(３月20日)帆船サプライ号が神奈川に入り、ペリー艦隊は９隻となった。
翌３月21日、二人は神奈川に戻る。
そして3月24日、一週間ぶりの横浜会談となった。
会談に入るやペリーが質問した「薪水・石炭などを供与する港は、どこにきめられたか」
林は即答する。「南方とは下田港、北方とは函館港の二ヶ所である。」
幕府は誠実に二ヶ所の港を選定したのである。
それも、ペリー側の最大９ヶ所の要求を２ヶ所までに圧縮してである。
ペリーは下田港の検分を林に要求、林は測量も含め許諾している。
下田と函館の開港が決まると、次は開港場の範囲と外国人遊歩地の件である。
当然アメリカ側はそれは広く
日本側は狭く限定したい。
これについても、協議が重ねられた。
３月27日、アメリカ艦船ポータハン号に日本側総勢70人が宴に招待された。
その中には「攘夷派」の急先鋒水戸藩の隠密(スパイ)もいたという。
一行はまず、帆走軍艦マケドニア号に招待され、艦内の見学をした上で、大砲や小銃の実演、戦闘の模擬戦や消火訓練見たそうである。
その後、ポータハン号に移り機関室を見学、蒸気機関に度肝を抜かれたそうである。そしてペリー司令長官室で正餐。入りきれない分は甲板にもテーブルが用意されたそうである。
バンドが演奏され、日米双方大いに盛り上がったそうである。
日本側応接係の松崎満太郎はペリーの首に腕をまきつけ、抱擁せんばかりになり、ペリーは彼が条約に調印するなら「キスさせても良い」と答えたそうで、大変和やかかつ大いに盛り上がった大宴会だったようである。
まさに、日米の「和親」をポータハン号上で体現していたのである。
日本側一行の帰りには、サラトガ号から17発の祝砲が打たれたが、これは祝砲であると同時に全てのアメリカ艦船から大砲が打てることを誇示したものでもあった。
翌、28日ペリー一行20人が横浜に上陸、条約最後の詰めを行った。
開港場の範囲と外国人遊歩地の件である。
ペリー「オランダ人が長崎の狭い出島で困っている。下田ではアメリカ人の上陸はもとより、港から四方へ十里くらいまで自由に歩けるよう願いたい」
林「それは出来ない。下田町内ならよいが、十里は不可能である」
ペリー「町内だけでは窮屈なので、ぜひとも十里を歩行できるようにしたい」
林「薪水食料を得るためなら町内だけで十分ではないか。それほど遠方まで行かれる理由が見当たらない。無益なことであろう。」
もっともである。
その後、ペリーは林の提案に渋った上で、下田に役人一人の在留を要求したが、林はそれも拒否し結局は協議持ち越しとなった。
林の粘り勝ちである。
３月31日、調印の日米が決まった。これは旧暦でいうと３月３日上巳の節句である。これは、応接掛が「厄払い」の験(げん)をかついだからかもしれない。
この日、事前に条約を交換した後、ペリーが口火を切った。
ペリー「両国の親睦の儀を首尾よく整えることができて、大変喜ばしい」
林「まことに喜ばしい」
ペリー「貴国の厳しい国法を伺ったが、それにもかかわらず、このような親睦の誓いを結ぶことができた。今後、日本が外国と戦争に至ったときには、軍艦・大砲を以って、いかようにも加勢するつもりである」
林「ご厚意のもと」
このようにやり取りしているそうだ。
Σ(￣□￣;)ハッ！
これは、口約束ではあるが明らかに日米安全保障条約に他なるまい！
それも、戦後結ばれた日米安保のような、日本側が在日米軍基地を提供するような、日本がアメリカの戦争に加担する安保条約ではなく、日本がイギリスなどの凶暴な列強から攻撃された際にはアメリカが一方的に日本に加勢するといった片務的な安全保障条約ではないのか？実際、この時点で日本にはアメリカが被った戦争に加勢するだけの軍事力はないのだから。
それとも、これは単なるペリーのリップサービスなのか？
少なくともアメリカはこの交渉の過程で、日本をアメリカの植民地や半植民地にしようとする野心はなかったと判断できる。
それが、証拠に４月２日、ペリーは三貫目の「大銃」各一挺を井戸と井澤の両人に贈呈し、「万一の外寇には、これを使われたい」と武器を贈呈している。アメリカから日本の武器贈呈は歴史上初である。
植民地支配したり、戦争を仕掛けようとしたりする国にわざわざ武器は贈呈しまい。
そして、ペリーは林にこうお願いした。
ペリー「江戸へ参りたい。大統領からの指示である」
林「オランダ人以外は国都に入れない方針である」
ペリー「では、内海から一覧したい」
林「江戸内海に乗り入れてはならない。このたび和親の国となり、条約のなかに日本の国法を守るとある以上、そのような要求はいかがか」
ペリー「では、出帆するときに少し乗り回す程度とお含み願いたい」
林大学頭、だいぶ頑固である。
こうなると、ペリーに同情してしまう。
そして、４月10日徒目付の平山、与力の合原、通詞の森山らを幕府はペリーの艦船に派遣した。
そして、ペリーは羽田の灯明台まで来たところで船を止め、森山らを呼んで問う。「あれが江戸であろうか」
森山がそうだと答えると、ペリーが艦隊の主たる乗組員を集めて望遠鏡を覗かせ、「あれが江戸である。これで江戸を見た」と言うや、船首を南に向けた。
そして、平山らに「貴方らも、これで帰って宜しい。心配したことと思う。本国から指示されたことでもありやむを得ずこのようにした。私は多くの者を連れている、帰国後に江戸を見ていないという者が出ないよう、こうした手段に出た。安心されたい。大いにご苦労であった。大学頭さまほか皆様にも宜しくお伝え願いたい」このように、丁寧な暇乞いをして帰帆した、と林メモは締め括っている。
ペリーは４月18日、ポータハン号に搭乗、江戸湾を離れて下田に向かった。
その後、ペリーが江戸に来ることはなかった。
ペリーは４月の10日、江戸湾上で還暦の誕生日を迎えていた。
ここまで来ると。せめてペリーには江戸の町を見せてやりたかったと心底思うようになってしまう。
ペリーとは、このようにちょっとやんちゃではあるが、心優しくお茶目なジェントルマンであった。そして、何よりも血の通った人間だったのである。
この後、ペリーと林大学頭の交渉は下田の了仙寺に場所を移して続き、下田条約締結に至るのであるが、話が長くなるのでそれについては別の機会に譲るとする。
このように、この日米和親条約の交渉過程をみれば、いかにこれが無能な幕府が、強大なアメリカの軍事的圧力に屈し、極端な不平等条約を結んだ。といったものではなかったことがよくわかるであろう。
これは、確かに国威を背にしてはいるが、漂流民の人道的保護という一義を目的にして、生身の人と人とがときには激しく対立しながら、ときには互いを尊敬しあってお互いの叡智をぶつけ、そして人間同士ときには宴を持ち酒を飲み交わし気を許しあって作り上げたかけがえのない「和親を結ぶ」条約であったのだ。
不平等だと、忌み嫌い唾棄すべき条約ではないのである。
この条約は少なくともその第４条に「米国人遭難者およびその他の市民は、他の国においてと同様に自由であり、日本においても監禁されることはないが、公正な法律には従う必要がある。」と、治外法権を無条件に認めてはいない。
また確かに、第９条ではそれは米国側に片務的に最恵国待遇が与えられたものであるが、日本の応接掛はそれも考慮した上で、アメリカの最恵国待遇を優先させることで、イギリスなどの帝国主義的野望をもつ列強からの防波堤としようと熟慮したゆえの結論なのである。
これは、拙稿「教科書の定説を疑え！日米修好通商条約は不平等条約ではなかった！−『日本を開国させた男、松平忠固 近代日本の礎を築いた老中』を読んで」でも書いた「日米修好通商条約」にも通ずる理論である。
参考
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そらが、証拠に林大学頭はペリーからの武器贈呈を受けて、「もし後に、他国から外寇があるときは、同じ武器でアメリカの加勢があろうから、御国威を立申候」と幕府中枢の老中に真剣に上申しているのである。
まさに、「安政の日米安保条約」が同時に成立していたのである。
これからの歴史教育はこの点をもっと強調すべきではないだろうか？
しかし、この「安政の日米安保条約」も長州藩の無謀なる下関砲撃により、1864年アメリカがイギリスの誘いに乗り四国艦隊下関砲撃事件により反故になってしまうのである。
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【下関戦争】
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世界情勢を無視した「攘夷思想」がどれほど日本にとって有害であったか、これを見てもはっきりしているのだ。
林大学頭林復斎。
私たちはこの時代にこのような叡知と心胆を持つ優れた先人を持っていたことにもっと思いを馳せるべきだろう。
幕府と幕吏はこのように高い外交能力を持っていたのである。
老中筆頭阿部正弘、そして松平忠固はじめ開国を視野に入れた開明的な幕閣の存在、そして直接交渉に当たった林大学頭はじめ、奉行、与力、同心に至るまで、交渉相手のペリー一行に対して決して引けをとらず、また格別な偏見も劣等感も抱かず、熟慮し積極的に行動した。そして、何よりも外交に不可欠な情報の収集、分析、適用を組織的に駆使し、この条約の対等性を十分持たせることができたのだ。
まさに、インテリジェンスの賜物であった。
また、交渉相手にも恵まれた。
これが、もし薩英戦争と四国艦隊下関砲撃を敢行したイギリスの初代駐日大使のラザフォード・オールコックだったらと、思うとゾッとする。
奴はこう言う「全ての国の政治の背後には物理的な力に訴える必要があるということは、多少なりとも正しいことである。たしかに東洋全体においてはつねに力に訴えられている」と。
すなわち、オールコックは、自分たちの使命がマンチェスター(イギリス綿紡績産業の中心)の夢を叶えることであり、そのためには、東洋が慢性的な戦争状態にあることを「多少なりとも正しいこと」と臆面もなく表明するのだ。
まさに、自由貿易帝国主義剥き出しである。
これに対して当時「モンロー主義」を貫いていたアメリカを最初の交渉相手とした幕府の判断は圧倒的に正しかったのである。
参考
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【モンロー主義】
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また、ペリー個人の資質もあるだろう。
アメリカの外交史のなかでは、日米和親条約は平和裏に結ばれた、輝かしい外交的成果の一つである。地球の４分の３を幾つもの苦難を乗り越え総員二千人を総統してやって来た艦隊の司令長官として、また優れた外交官としての果たしたペリーの役割はその思想や戦術にも依るところが大きいであろう。
ペリーはこの後、帰国の途につき、『日本遠征記』などの出版に注力をした。そして、帰国後４年の1858年3月4日ニューヨークで死去、63歳(満年齢)だった。
林大学頭林復斎は条約調印から５年後、牛込の屋敷で死去、享年60歳(数え年)。
少なくとも、林大学頭の交渉内容は私たち現代人が知っておくべき教養ではないであろうか？
彼をして「無能」なら誰をして「有能」と言わしめるのであろうか？
このようにして、江戸幕府は有能な幕吏の交渉により国際社会へのソフトランディングに成功したのである。
しかし、その後の内政においては無能で凶暴な薩長の連中により、内戦というハードな局面を迎え無駄な血が流されるのである。
憲さんが、なぜ幕末外交の歴史的評価に拘るのか？
それは、やはりその後の歴史の総括をどうするかから来ているのだ。
はっきり言おう。この後いわゆる「公武合体」が進み内政においてもソフトランディングが成功していたならば、日本は有能な人材を失うことなく実際歩んだのとは別の近代化を遂げていたはずである。そして、あのような天皇中心の超国家主義的な自国中心の帝国主義には決してならなかったであろうと確信している。
そして、日本の帝国主義が行き着いた先が明治〜昭和に至るまでの対外戦争の雨嵐である。
嘉永から文政にかけて築き上げた日米の友情も、その後お互いに殺しあうまでになったのだ！
その帰結が、パールハーバーであり、沖縄戦であり、硫黄島の戦いであり、東京大空襲であり、広島であり長崎なのだ！
憲さんはそれが悔しくてならない！
ペリーも林大学頭も阿部正弘もそんなことを望んでいたのであろうか？
彼らが望んだのは日本とアメリカのかけがえのない「和親」であったはずだ。
私たちは、ペリーや林復斎に顔向けできるのか！？
いま、私たちにできることは、あの大きな犠牲の上で手にした憲法九条を絶対に手放さない！
それこそが、偉大な先人林復斎やペリーへの心からの手向けであろう。
憲さんはそう確信する。
林大学頭、林復斎の名誉のためにも。
どーよっ！
どーなのよっ？
参考ブログ
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圧倒的論破！幕末ペリーを黙らせた林大学頭の交渉術！
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この、ブログは憲さんとは少し視点がちがいますが、ペリーと林大学頭との交渉を分かりやすく、面白おかしく書いています。
※画像は我らが林大学頭林復斎
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