エセメンヘラになりたくて

ゴールデンボンバーの「ローラの傷だらけ」という歌に
「隠れメンヘラ　マナミ」という一節があります。

彼ら自体の楽曲は若いかたを対象にして作られているのでしょうから
「隠れメンヘラ」という存在がある　ということを
数年前この歌を聴いて知ったのですが…

「メンヘラ」というのはここ近年できたネットスラングのようで
精神病患者を指します。
要するに10数年前から悩まされている私も当てはまるのですが、
この言葉はあまりよい印象を私は受けません。

1「隠れメンヘラ」→病んでいることを隠している（？）
2「ファッションメンヘラ」→病んでいるのをファッション的にとらえている（？）
3「エセメンヘラ」→2になりたくて病んでいるふりをする（？）

…ネットの記事だけですが、検証するとそうらしいです。

私は1に当てはまれたら…と思うのですが
どうもどこからどう見てもおかしな人になっているようなので
「ただの挙動不審者」にしかならず、
そして2と3の心理がまったくもってわからないのです。
健康であることが1番の宝　と思う私にとっては
普通に働けたり、日常生活を送ることができるのがうらやましいので
なんとも理解しがたい…と思います。

私が入院していた経験からしても、精神病棟を
ノルウェイの森にある「阿美寮」の如きサナトリウム的な美しい場所を
想像するのは誤っています！

私がいつも入院する病棟は、常に絶叫が飛び交い、
デイルームは筆舌に尽くしがたいです。

落ち着いて過ごす　というよりは、
外出/外泊も許可制で、外界からシャットアウトするような感じです。
外泊から帰って、病棟の入口で夫に
「気をつけて帰ってね」と見送ると、「もういい？」と
看護師さんが指さし確認して3つ鍵をかけます。
その3つの鍵は、腰から太い紐で下がっていて
脱走するにもできないのです。

普段は、ただただヘッドホンで小型ラジオから流れる音楽を聴くか
本を読んでいるしか、することがなく
私が入院していた病院の定義では「午前3時を過ぎたら朝」ですが
朝4時に目がさめても、同室のかたが寝ていると、
音を立てずヘッドホンを耳に当てる…そんな感じです。

***

エセメンヘラが本物のメンヘラ（＝ミイラ取りがミイラになる）になる現象も
あるらしいので、1回精神病にかかるとなかなか、というか
私は全く治る気配もないので、かからないのが1番です。

精神病にあこがれたことはないのに
なぜか統合失調症になってしまい、長患いで困っている私は
普通に、バイトができたころに戻りたいな　と悲しくなってしまいます。