またの機械にお願いします

昔は判らない事があれば、親や先生、先輩などに聞いていたわけですが、
最近はスマホに向かって『ヘイ、シリ！』と声をかければ、
あらゆる質問に答えてくれたりします。


「ＡＩってのは便利だね。
判らない事は何でも教えてくれるし、どんな事柄を何度聞いても、
不機嫌にならないところがいいよ。もうシリ無しでは生きられないね」
なんてな事を言ってる方がいますが、こういう状態の事を
『シリに敷かれる』と言うんでしょうね。


スピーカーに向かって話しかけるだけで音楽をかけてくれたり、
買い物ができたり、家電と連携させてテレビをつけたり、照明をつけたり消したりできる
【スマートスピーカー】というのがありますよね。
このスマートスピーカーと、
小さなお子さんのいるご家庭との相性が凄くいいみたいですね。


小さなお子さんがいるご家庭では、
お母さんがゆっくり家事ができない事が多いわけですが、
そのような時に、スマートスピーカーはとても役に立つんですね。


夕飯の用意をしている時や、子供が泣いている時に、
子供がご機嫌になる音楽をかけてくれたり、
お気に入りのユーチューブ動画の再生をしてくれるので、
子育てのサポートをしてくれているのも同然のわけです。


スマートスピーカーを気に入る子供も多く、
『コアラは何て鳴くの？』とか『海の水は何でしょっぱいの？』とか
『パパとママは、何で昨日の夜、お布団の上でプロレスしてたの？』とか
色んな事を聞いてたりするわけですね。
『しりとりしようね』などと持ち掛けて、しりとりをしたりして、
完全に遊び相手となってくれているわけですね。
これからの子育ての形も、ＡＩのお陰で様変わりしていきそうですね。


今、アレクサのＣＭに出ている男性が、ちょっとした話題になってましてね。
このＣＭ、男性が肉じゃがを作ろうとしてるんですが、
【母親の味】に近づかないと苦戦してましてね。


するとタブレットにインストールされたアレクサを通じて
母親にアドバイスをもらうんですが、なぜかカレーの作り方を教えてしまうんですね。


しかしカレー味となった肉じゃがを男性が『うまい！』と評すると、
母親は『で、今度はどんな子なの？』と交際相手について質問してくるんですね。
すると、男性は強引に中継を切り、
アレクサにデートのプレイリストを流すよう命じるという展開のＣＭですね。


この男性に対して『気持ち悪い』とか『自己中心的だ』などの声が上がっていて、
評判が芳しくないようですね。
「あのアレクサのＣＭに出てくる男の事、どう思う？」
「肉じゃがというのは本来、【男の胃袋をつかむ料理】だろ？
普通、男が彼女に対して作らないよね？
それを母親に作り方を聞いて作っていたわけだけど、
下手だったため、カレーに変更されちゃった。
しかしカレーも【男の胃袋をつかむ料理】だよね？
つまり、この男のお相手というのは【男性】なんだよ。
『今度はどんな子なの？』と聞かれて、ウザがって通信を切ったのは、
自分が母親に【男が好き】とバレないためなのさ」
数十秒のＣＭから、名探偵コナン並みの推理をする方もいるようでしてね。


この手のＣＭというのは【父親と娘】だと良いＣＭだと言われ、
【父親と息子】【母親と娘】でも、良いＣＭと言われる事が多いようですが、
【母親と息子】だと邪推されてしまうのは不思議ですよね。


まあでも、これだけ話題になれば、
ＣＭとしては大成功と言えるんじゃないでしょうかね？


微笑亭さん太