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2019年10月19日06:48

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【オリジナル創作】【ショート連載】風が舞い上げる葉

新しい世界に飛び込んだ私は
余りにも不安定な存在で
君がくれた声で私は産声をあげた
君の光が私の道しるべだった


「glasper、glasper・・・寝てるの?」
君の隣に座り
流れる風に身を委ね
ここちいい時間を過ごす

欲を言えば君に寄りかかりたいのだけど
現実に寄りかかったら
きっと起こしてしまう

「あれ、露草じゃないか、いつからそこにいた?」
「んー、たぶん10分前くらい」

「呼び鈴鳴らせばいいのに
まー鳴らしても来れなかったけど」

「仕事?」
「まー、そんなとこ」
「よく寝てたよ?」
「魂がない間肉体は寝てるからね」

異世界が認知され
魂の移動システムが作られ
魂のない肉体の創造とそこに魂を移動する形で
複数の異世界を旅できるようになって
250年
このシステムもかなり安定しあらゆる世界で導入されている

私は君の事を知らない
君の本当の世界を知らない

私は君に沢山の私を見せるけど
私は沢山私の世界の話をするけど
きっとほとんどわからないと思う
それでも静かにいつも君は話をきいてくれるね

                      1話fin
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